【キ/ヨ】あなたに出逢えて…【短編集】 (ページ2)

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Nightmare ページ2

"キヨ…お願い…いなくならないで…"
"ごめんな○○"
"なんで…なんでよ…"

「はあっ…」

私は最高に嫌な夢を見た。それはキヨが私のところから消えてしまう夢。いくらそれが夢だと分かっていても、それが現実になってしまうんじゃないかと不安になる。私はベッドの近くに置いてあったスマホを開く。ロック画面には私とキヨのツーショットの写真が設定されている。それを見ただけでも不安になってしまう。そしてそのまま時間を見ると3時になっていた。

このままでは寝れないと思い、寝室を出てキッチンに向かう。きっとキヨのことだからまだ編集している最中だろうと思い私の分だけでなくキヨの分のココアも作って編集部屋へ行った。
優しくドアをノックすると中から声が聞こえてきた。

『いいよ』

ゆっくりとドアを開けて部屋に入る。そこにはやっぱりまだ編集作業をしていたキヨがいた。

「はい、ココア作ってきた」

『ありがと』

そうして2人でココアを飲む。
するとキヨが私に話しかけてきた。

『なんかあったんだろ？』

「なんで分かるの…？」

『Aが夜中にココア作って持ってきてくれる時だいたいいつもなんかあった時だろ』

「すごすぎるんだけど」

『何年Aの彼氏やってると思ってんだよ』

「そりゃそうか」

『それで今日は何があったの？』

私はそのままキヨに怖い夢を見たこと、キヨが私のところから離れていってしまって不安になってしまったことを話した。するとキヨはゆっくりと私を抱き締めた。

『俺はずっとAのそばにいるよ』

「本当に…？」

『当たり前だろ。Aから絶対に離れたりしない』

「私も絶対キヨから離れない…私もずっとキヨのそばにいる…キヨじゃなきゃ嫌だ…」

『俺もAじゃなきゃ嫌に決まってる、よし、一緒に寝るか』

「え、でも編集は良いの？」

『ある程度はもう終わってるからあとは起きてからやるよ』

キヨはそう言って私をお姫様抱っこして寝室に連れて行ってくれた。
そしてそのままキヨの体温がとても温かくてその安心感に包まれて眠ってしまった。

『おやすみA。今度は良い夢見れますように。愛してるよ』

キヨはそう呟いてゆっくりと私の唇に優しくキスをした。