＊ ページ39
「それでは新郎新婦の入場です！」
スングァンの声と共に開いた扉の先には笑顔で拍手をしながら私たちを見る人々
私は純白のドレスに身を包んでいて
タキシードを着たバーノンと腕を組んで歩き出す
あれ、どうしてこんなことになってるんだっけ？
遡ること半年
正式に結婚することになってからバーノンは少しずつ私の家にいる時間が増えて3ヶ月も経つとほとんど自分の家に帰らなくなった
私の家にはバーノンのよくわからないものがたくさん転がっている プロジェクターも設置されている
週末、いつものようにダラダラ過ごしていたとき
「結婚式はどうする？」
とバーノンがスマホから顔を上げて言った
「私はしなくてもいい派」
なんなら面倒だからしたくない派
そのお金で旅行でもして美味しいもの食べた方がよっぽど堅実だと思う
「お義母さんからいろいろ送られてきたけど」
バーノンが見せてくれたスマホにはお母さんから送られてきた『結婚式を考えるふたりのためのまとめサイト♡』が表示されていた
「なんで私じゃなくてバーノンに...」
私が有耶無耶にすることバレてる
「Aだと有耶無耶にしそうだから？」
「余計なこと言った自覚はある？」
「今自覚した」
「よろしい」
完全に天下をとった私はバーノンを手懐けていた
が
娘に結婚式を挙げさせたい母と私のドレス姿が見たいバーノンが結託しあれよあれよと話は進んで気付いたら当日だったってわけ
どんなドレスを試着しても褒め言葉しか発さないバーノンに気を良くしてしまったからだ
私たちの関係が動き出した1年と少し前の春
大変なことになったとハラハラしてたけど、私たちはこれが自然だったように思う
まぁ要するにただの同期だと思っていたら実は大切な人で、同じ時間を過ごすうちに愛する人になっていた、というわけである
Fin
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 857人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
豆大福(プロフ) - なのさん» ありがとうございます〜！嬉しすぎます。ずっと仕舞い込まれていた指輪だったので日の目をみられてよかったです。沼へようこそ！！ (9月6日 0時) (
レス) id: 7b8702f689 (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 指輪の住所が正式に私の薬指に、っていうセリフちょーーーーーー好きです！！！！え、何この表現って思いました。天才すぎます。なんだろう、なんかすごく素敵な表現ですよね。どんどんハンソルの沼に追いやられて落ちました、、、表現力最高です！ (8月26日 19時) (レス) id: c8ce101485 (このIDを非表示/違反報告)
豆大福(プロフ) - SSR社畜さん» はじめまして。とても嬉しいコメントありがとうございます。そんなに思っていただけるなんて...！悩みながら書いた甲斐がありました！数少ないですが他の作品も楽しんでもらえたら嬉しいです。 (8月3日 21時) (レス) id: dcf3925870 (このIDを非表示/違反報告)
SSR社畜 - なんなら他グルペンだし、セブチあまり詳しくないのに読んでしまいました。正直一字一字大切に読んでしまうくらい面白かったです。ちょっとセブチ勉強して、豆大福さんの作品読破してきます。本当に幸せな気持ちです。ありがとうございました。 (7月28日 11時) (レス) @page50 id: 1d6122fb3f (このIDを非表示/違反報告)
towa(プロフ) - 豆大福さん» ミンギュの日にお返事いただいてましたね、うれしいです。読んでいただいてたんですね…！ありがとうございます。これからもお話拝見いたします。お体にご自愛くださいませ。 (2023年4月11日 20時) (レス) id: fa21bc1285 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：豆大福 | 作成日時：2022年12月11日 21時
