本丸大惨事。 ページ32
バリバリッ！という嫌な音が聞こえる。廊下の板でも剥がれてしまったのだろうか。
頭を抱えてしまっている主の手に手をそっと添える。
「大丈夫。僕らは君の味方だ。」
バン！と障子が飛んでくるのを抜刀して切り伏せる。
すぐに納刀して向き直る。
小夜「･･･僕は信じるよ、あなたのこと。
あなたは本当は優しい人なんだ。
知ってるよ。
本当は右利きなのに左手で殴ること。
必ず平手なこと。
僕らを殴った時に、僕らよりもつらそうな顔をすること。」
「･･･小夜はよく見ているんだね。
ほら、大丈夫。落ち着いて。」
神無「わ、たし･･･！わ、たしっ！ごめ、なさっ･･･！酷いこと･･･！」
小夜「いいんだ。あなたの手も、僕らと同じだけ痛くて、
あなたの心はそれ以上に痛かったんでしょ？」
神無「っ、小夜･･･！ごめん、ごめんね！ぅあ、ぅあぁぁぁあん･･････！」
主の心と共鳴するかのように吹き荒れていた風はだんだんと収まっていき、
ザァ･･････と雨が降り出した。
「お天気雨･･･どちらかと言うとスコール、かな？」
スコール･･･突然のにわか雨。古スカンジナビア語で『叫び』を意味するskvalaに関連すると推測される。砂漠地帯で恵みの雨とも呼ばれる。
主の慟哭が収まるまで、雨は降り続けた。
まるで、彼女が胸に溜め込んだものを丁寧に洗っていくかのように･･･。
「･･･と言うと聞こえはいいんだけどね。
まぁ確かにそうなんだろうけど、その前の嵐のせいで本丸がボロボロになっちゃったからねぇ･･･？」
神無「･･･自分でやっといてあれですけど、悲惨、ですよね。」
小夜「雨漏り･･･どころじゃないよね。」
中庭に出てみると、本丸中が水浸しでボロボロという大惨事な光景が広がっている。
神無「ホンットにすいません･･･。」
「いや･･･ぼくらは大丈夫だよ。」
神無「本丸、立て直しますね･･･。」
「え！？そんなことできるのかい！？」
神無「霊力は人並み以上なので･･･。
･･････いきます！」
あるじが地面を勢いよく叩く(グーで)。
イメージは瓦割りだろうか･･･
霊力の波紋が本丸中に広がり、みるみるうちに霊力で満たされる。
神無「ここから･･･こう！」
まるでハ○ルの動く○みたいに本丸が作り替えられていく。
「はぁ･･････！凄いねぇ･･･！」
神無「へへ･･････お姉様にそう言ってもらえると嬉しいです･･･！」
お姉様？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 454人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユーユ - 審神者ちゃんが可愛い！まぁ、政府がクズだけど…これからも、応援します。頑張ってください! (2017年12月29日 1時) (
レス) id: 4f8f173553 (このIDを非表示/違反報告)
湖@清光可愛い鯰尾君可愛い亀ちゃん大好き！！！ - 面白過ぎて一話から一気にお風呂ターイムまで読んじゃいました！！！更新頑張って下さい！応援して居ります！！！青江からです！どうぞ！青「凄く良かったよ？あ、小説の事だよ？ふふふっ応援してるからね？」だそうです！では、さようなら。青「じゃあね。」 (2017年12月26日 16時) (レス) id: 073b3b6cdc (このIDを非表示/違反報告)
彩斗(プロフ) - 面白くていっきに読んじゃいました！更新頑張ってください！ (2017年12月26日 12時) (レス) id: a1d8c37296 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月 - 面白いです！更新頑張って下さい川ωΦ (2017年12月25日 18時) (レス) id: 21fc62fd0e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：腹ぺこカボチャ | 作成日時：2017年11月29日 2時
