#. ページ16
体育館裏をついた今でも、前の彼女は黙ったまま。
木々の間を抜けてくる風は生ぬるい。
『あの、話って何？』
「そんなの、言わなくてもわかるでしょ」
『は、』
さっきとは打って変わって、声が低くなる。
里見海斗ってこんな女子にも言い寄られてるの･･･？
ほんと女子って怖い。
さて、頭を捻って考えてみても答えは出てこない。
「里見くんだよ！！」
『うおっ、あはい』
「詩音さんさ、最近里見くんと一緒にいるけど。
媚び売って里見くんに近づかないでよ」
私が考えても答えを出せないのを見てイラついたのか、声の大きさが倍になった。
すごく心臓に悪い。耳にも。
そして私は媚び売ってる気はない。
自分から近づきに行っているわけでもない。
とんだ勘違いだ。
『いや、見てわかる通り私は』
「これ以上近づいたら、バラすから」
私の言葉を遮って彼女が私に見せたもの。
それは、私の以前の家族写真だった。
『な、んで、これ』
「ネットって、なんでも流れてるから」
さっきまでの恨めしそうな顔が一転、勝ち誇った笑みを見せる彼女。
『っ、』
止まりそうにないこの震えをどうすればいい？
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そると(プロフ) - Airunさん» コメントありがとうございます！ご期待に添えるよう全力を尽くします！ (2019年3月3日 14時) (
レス) id: 97d48cff1b (このIDを非表示/違反報告)
Airun(プロフ) - この夢主大好きです！3年A組は知らないんですけど文章能力高くて面白いから自然に頭に入ってきます。これからも更新頑張ってください！応援してます。（しおり追加させてもらいました。） (2019年3月3日 13時) (レス) id: 9e522ce428 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そると | 作成日時：2019年3月2日 23時
