サキュバスですがなにか。【３】 (ページ2)

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文化祭編＊1 ページ2

夏休みが終わって、定期テストをどうにか回避して…やっとやっと、お待ちかねの文化祭シーズンへとなった。
僕達のクラスも模擬店を出したりして、文化祭最優秀クラス賞を狙うらしい。

部活に入っている人は、展示や演奏をするらしい…けど。僕は何の部活にも入ってないんだよな。どうやらこの時期に部活に入る人や、入り直す人もかなりいるみたいだ。

「Aさん、Aさんは部活に入らないの？」
「えっ？いや、興味無いし、入らないわよ」

Aさんも無所属だから聞いてみたけどさらりとそう言われた。もしかしたら美術部とか生物部とか、何でもいいけど同じ部活に入ったりできるかな…という僕の淡い期待はあっけなく壊れた。

「え、もしかして瑛一なにか入りたい部活あるの？」
「いーや、特にはないけどまぁ…聞いてみただけ」
「そ？確か瑛一、絵がすごく上手かった…よね？なんなら美術部に入ってもいいんじゃないの」
「入らないよーだってうちの学校の美術部、幽霊部員ばっかりらしいじゃん」

雑談を繰り広げていると、チャイムが鳴った。
それと同時に教室に入ってくる先生。
いつもの光景、いつもの話が始まるのかと思ったけれど…今日はひとつだけ、大きく違う点があった。

みんなのざわつきが大きくなる。
僕ももちろん驚いたけど、でもAさんは人一倍驚きがあったようだった。

「えーと、驚くとは思うがみんな席つけ。今日は転校生を紹介してからホームルームを始めるぞー」

だってむさくるしい先生の後ろに、とても美しい少年がいたのだから。