▼.11 ページ13
｢いらっしゃいませ…あら、みなさんもお揃いなのね…、どうぞ？｣
太陽の光も月の影へ隠れ夜の暗闇に全てが飲み込まれた時間帯に自身の自室の扉がノックされる音が響き渡る
時間通りだな、と脳が呟きを漏らす
そのまま応えるように扉を開きながら言葉を吐き捨てる
自身の部屋の明かりが暗闇に繋がる廊下にも溢れ出すのを見下ろすと、グリム君以外の3人の制服を着たままの身体も灯りで照らし出された
しっかりとした触り心地の良い白色のロング丈のネグリジェを着用したまま監督生さん含む4人に自室へと入るように招く
まあ、彼らは部屋に入らないという選択肢を選ぶのだが
｢いえ、流石に夜遅くに女性の部屋へはいるのはどうかと思うので…｣
｢あら、そう？｣
残念だわ。と、決まった台詞をデュース君の答えに付け加える
静まり返った廊下に響く自身の声と伸びる影が背景を飾る
目を細め口角を緩ませながら次にくるであろう監督生さんからの言葉を待った
｢あの、ホワヘル先輩は、今回のトレイ先輩の件も含め怪我人が多発している事件の犯人を知ってるんじゃないんですか？｣
彼女の真っ直ぐな黒色の橋線が私の白銀を貫く
隣に立つ同じ1年生のエース君とデュース君の何かを考えているような表情が向けられる
決まっている未来をそのままなぞっているだけなのに何故か心が落ち着かない
トレイ先輩の姿を思い出す度に心にモヤモヤとした黒色のものが溢れ出す
見た通りの行動、言葉を吐けば大丈夫だと心と体に脳が言い聞かせる
｢ふふ。どうして？｣
｢先輩は、いつも次の出来事を知っているかのような立ち振る舞いしてましたよね｣
��なんでもない日のパーティー��でも騒ぎになるのを知っていて防御魔法を展開していたり
リドル先輩の作った��お詫びの苺タルト��もしょっぱいのを知っていたから食べに来なかったんじゃないんですか？
自身の耳に鋭く突き刺さる彼女の言葉を笑顔を貼り付けたまま受け入れる
脳がそれらを1文字ずつ咀嚼して思考へと浸透させていく
グリム君の尻尾がゆらゆらと揺れ動くのがやけに目についた
｢それで？｣
｢…スカラビアの寮長さんに聞きました。先輩、寮決めの時にハーツラビュル寮とスカラビア寮、両方に適性があると挙げられたそうですね｣
スカラビア寮には先読みや占星術などを得意とする生徒が選ばれやすいって聞きました
先輩は、未来が読めるんですよね？
薄暗い廊下の中に彼女の声が響いた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 217人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
イドラ - この小説はとても面白いです＼(^_^)／ あと黙って隣に立ってなさいのパスワードがわかりません(;。;)教えてていただけると嬉しいです (2021年3月2日 21時) (
レス) id: 4692e257b3 (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - 時雨さん» この作品を読んで下さりまたコメントまでして下さりありがとうございます！！！そう言って貰えてめちゃめちゃ嬉しいです(＞＜)ありがとうございます！！！これからもこの作品をよろしくお願いします！！ (2020年7月25日 22時) (レス) id: 47df7c7bae (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - あ、これ好きです(唐突) (2020年7月25日 19時) (レス) id: c7d5c9d13c (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - 桜雪さん» きゃあああっ、さゆきちゃんが読んでくれたなんて本当に嬉しすぎるっっ！！！！さゆきちゃんも無理のないようにね！！お互い頑張ろうね！！コメントくれて本当にありがとうおおお！！(＞＜) (2020年7月21日 20時) (レス) id: 47df7c7bae (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - あーーーん設定もろとも大好きやっぱり私にとって需要しかないやつ〜すきだーーーーーー！！！！！体調には気をつけて、更新頑張ってね！ (2020年7月21日 20時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：砂時計
| 作成日時：2020年7月19日 23時
