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｢ホワヘルさん…っ！！あの、トレイ先輩が…っ｣
｢…え？｣
無機質な機械音が学園全体に本日の授業が終わったことを指し示すために鳴り響く
次の出来事を迎えるためざわめく廊下を歩く
いつもとは違った慌ただしい雰囲気を纏う放課後
見ていた通りのタイミングで同じハーツラビュル寮の寮生の人に声をかけられる
脳裏にこびりつく映像のせいなのか、どろどろとした液状の何かが思考を蝕む
｢お昼休みの時に、階段から落ちて怪我をしたみたいです…っ｣
目の前の彼が付け加えた言葉に驚く様子を見せながら同じように表情にも驚きを付け加える
夢で見た未来通りのシナリオに安堵しつつも胸の奥が罪悪感を見出し始める
その場で、教えてくれた人物に丁寧なお礼を述べ寮へと帰る道を真っ直ぐに進みだす
重たい足取りのせいかいつもより時間がかかってしまったように感じた。
これから繰り広げられるであろう未来に後ろめたさを感じながらも赤や白、黒といった装飾品が飾られた寮内の階段を上る
自身の履いている制服のスカートの裾がゆらゆらと揺れ動く
胸ポケットにいれている自身の真っ赤な魔法石のついたマジカルペンが存在を主張する
消えることの無い台本という名の映像が脳内で再放送を繰り返す
決められた未来通りの行動を取らなければもっと酷い事が起こるかもしれない
そうなったら絶対に耐えられない。許されない。
だから、今回の事だって仕方がないことなのだと無理矢理いい聞かせる
速くなる自身の鼓動を抑え込みながら目的の部屋
の扉をノックした
｢…失礼しますね。トレイ先輩。お体は大丈夫で…あら？皆さん｣
音を立てずに手の指先にまで神経を集中させるように王族としての丁寧な所作で扉を開けると室内には記憶にある通り彼らの存在もあった。
お菓子のような甘い匂いが鼻をかすめる
赤色と緑色を組み合わせたような色合いを持つ先輩の部屋に扉を閉めながら足を踏み入れる
1年生君たち、監督生さん、グリム君。
ケイト先輩に、リドル君、全員の視線が私の白銀へと向けられた
｢A…、君も来たのか｣
｢ええ。トレイ先輩のお見舞いに｣
｢白のクイーンちゃんもトレイくんが心配で来てくれたんだねー｣
｢はい。階段から落ちたと聞きまして…｣
投げかけられる問いを拾っては答える
昨日の夜に見たそのままの言葉を選んでは吐き出す
私の毎日はこの決められたシナリオで出来ている
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イドラ - この小説はとても面白いです＼(^_^)／ あと黙って隣に立ってなさいのパスワードがわかりません(;。;)教えてていただけると嬉しいです (2021年3月2日 21時) (
レス) id: 4692e257b3 (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - 時雨さん» この作品を読んで下さりまたコメントまでして下さりありがとうございます！！！そう言って貰えてめちゃめちゃ嬉しいです(＞＜)ありがとうございます！！！これからもこの作品をよろしくお願いします！！ (2020年7月25日 22時) (レス) id: 47df7c7bae (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - あ、これ好きです(唐突) (2020年7月25日 19時) (レス) id: c7d5c9d13c (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - 桜雪さん» きゃあああっ、さゆきちゃんが読んでくれたなんて本当に嬉しすぎるっっ！！！！さゆきちゃんも無理のないようにね！！お互い頑張ろうね！！コメントくれて本当にありがとうおおお！！(＞＜) (2020年7月21日 20時) (レス) id: 47df7c7bae (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - あーーーん設定もろとも大好きやっぱり私にとって需要しかないやつ〜すきだーーーーーー！！！！！体調には気をつけて、更新頑張ってね！ (2020年7月21日 20時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂時計
| 作成日時：2020年7月19日 23時
