とりあえず放っておいてくれ【ツイステ】

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ここは、ツイステッドワンダーランドという世界にある魔法士養成学校、ナイトレイブンカレッジである。
一応、男子校。


お気づきの方もいるかもしれないが改めて私の自己紹介をします。


A・アルージェと申します。
性別は、雌の部類に入ります。
前世の日本人としての記憶持ちのマナティの人魚であります。

マナティは海の生き物だが括りは動物な気がするのですが、まあ人魚なのです。
ちなみに海での生活は16年目を無事に迎えることができました。


前世は、彼氏いない歴イコール年齢で、お局ポジションをキープし続け、30歳過ぎで亡くなるという寂しい人生でありました。

しかも、一人暮らしをしていた部屋で夜に不法侵入された男に首を絞められ殺されるという切ないものでした。

ちなみに精神年齢がおばさんだった私の幼少期はひどく可愛げの無いものであったと自負しております。





人間だったときの記憶を持っているせいか人魚としての野生の本能とか知るわけもない私は他者から見てもおかしな子供だったのだと思います


口を開けば子供らしからぬ口調で言葉を並べ、
一本の尾びれでまともに泳ぐこともできず、
前世で夜に不法侵入者に殺されたせいか身体が抵抗して夜に眠る事ができない


そんな、可愛げも無いおかしな人魚の私の唯一の楽しみは前世で存在していなかった魔法に触れることだった。

毎日、仕事と家の往復で楽しみという楽しみすら持っていなかった私は、一瞬で魔法の魅力にハマってしまった。


基本的に自由でのほほーんとしている母親のおかげが、エレメンタリースクールにもミドルスクールにも通わずひたすら魔法漬けの毎日を送り続けれた。

その成果もあって、ユニーク魔法、｢幻覚を操る(イルージョン・マニピュレイ)｣という幻覚を他者に見せることが出来る特殊なものまで手にいれたし、魔法士養成学校であるナイトレイブンカレッジにも初の女子生徒として特待生に選ばれた。


だが、その黒い馬車が迎えに来たせいで私は昔からの腐れ縁をもつ1つ歳上のウツボの双子と我がオクタヴィネル寮の寮長さまとの関係性はこの学校に来てもまだまだ継続されることになってしまった

まあ、恋焦がれた人間生活ができるならなんでも我慢はしようと思ってはいるが昔からスクールに通っていなかった私の元に来ては度々、面倒な事を引き起こしていく元凶達と極力関わりたくはないのは本音




そう。とりあえず放っておいてくれ。

それが今の私の切実なる願いである。

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