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「んん…」
タイマーのセットをしていたエアコンが切れているため夏の暑さで目が覚める
扇風機が生暖かい風を仰いでくれていた
時計が朝の6時を示しているのを見てから体を起き上がらせる
服を運動のできるジャージへと着替える
まだ、眠たいと唸る思考を叩き起し重たい体を引きずりながら洗面所へと足を向かわせる
私が、エンデヴァーさん家こと轟家にお世話になり始めてから1週間が過ぎた
エンデヴァーさんと会ったのは冬美さんに聞いた、初日から2日経った月曜日と昨日の金曜日だけ
さすが、Ｎｏ.2ヒーロー。
あまり家には居ないのだとか
家に居ない事が多いなら私は祖母の家で夏休み過ごしてもよかったのでは？
なんて、思考が呟く。まあ、時既に遅いけど
それともうひとつ、わかったことがある
エンデヴァーさんと焦凍くん、実はめちゃくちゃ仲が悪いということ
いや、一方的に焦凍くんがエンデヴァーさんを嫌っているということがわかった
本当なら初日から焦凍くんと対人戦をする予定だったのだが当の本人がバックれたのである
私自身も嫌がられていたが父親は相当嫌われていた
憎悪に近い深い憎み色を見え隠れする。
「あれは、オールマイトをも超える最高傑作だ」
子どもへの重たい期待
押し付けた、思い
重圧だけで押し潰されそうな気迫
彼を彼だと見ていないその目に嫌な気分になった。
でも、なぜかは知らないけど父親としてのエンデヴァーさんを拒絶できない感情が心の奥にあった
私の前世の父親の表情と似ていた気がしたから。
「あ、焦凍くん！おはよう」
汗でベタつく顔を冷たい水で洗い流す。
昨日、冬美さんに洗濯していただいたタオルで頬を伝う雫を拭う。
洗顔と歯を丁寧に磨きあげる。
鏡で自身の表情を確認していると見慣れた赤と白が横から視界に映った。
にこりと、笑みを貼り付け挨拶をするが
「…ああ」
彼からは笑顔のえの文字すら見れなかった。
初日から、たくさんの言葉を私は焦凍くんに投げつけてきた。
挨拶から世間話、好きなことや小学校の話などなど。
しかし、彼は私の言葉にスルーするか答えをくれてもああ。か、ん。でしか答えてくれなかった。
もうね、あれですよ。
ここまで来るとなんというか、大人の意地的なやつでヤケになってきてしまうわけですよ。
彼の表情に少しでも色を写してやりたいというお節介心とどんな言葉をかければ彼の鉄壁の表情は崩れるのかという好奇心が膨らんでいった。
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砂時計(プロフ) - yuikaさん» コメントありがとうございます。この度はこの作品を見つけて下さり嬉しい限りでございます。そのお言葉を糧に細々と更新をしていこうと思ってますっ、これからも何卒お付き合いのほどお願いします(〃▽〃) (2021年8月19日 20時) (
レス) id: 3e29fdde61 (このIDを非表示/違反報告)
yuika(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！思わず一気に読んでしまいました、、、！これからも頑張ってください！！！ (2020年3月29日 15時) (レス) id: 090e0c37e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂時計
| 作成日時：2020年1月21日 1時
