俗に言う幼馴染ってやつです【赤羽業】４

△89．指揮官 ページ7

「良い方法がありますよ」


「病院に逃げるよりおとなしく従うよりは」



虚しい沈黙が流れる中

言葉を濁したのはテーブルの上の丸い球体


殺せんせーだった。




「ホテルのコンピュータに侵入して内部の図面を入手しました」




車で到着したのは
ホテルを見上げる位置にある崖の下の道路



律さんの声が響き渡る



みんな思い思いに



携帯画面越しに彼女からの配置図やらホテルの内部の図面を見つめていた




「敵の意のままになりたくないなら全員でここから侵入し治療薬を奪い取る！！」



冷たい夜の風が
自身の髪の毛を揺らす


みんなの呼吸の音と
殺せんせーの強い声が響く




不安の色が表情へと染み渡る


隣に立つ業君へと不安な視線を向ける。





きっと、
昔の私なら怖くて震えて動けなくなってしまうだろう。




でも、

苦しんでるみんな

傷つく業君を見たくない





とろくてのろまで

足でまといにしかならないかもしれないけど



ほかの人の役に立てるなら

傷ついて帰ってくる彼を待つだけは嫌だ。







だから





「注目！！目標山頂ホテル最上階！！」

「3分でマップを叩き込め！！19時50分作戦開始！！」





指揮官の烏間先生の言葉に




大きく頷いた。

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