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△97.麻酔ガス ページ15

「長引きそうだったんでスモッグの麻酔ガスを試してみることにしたぬ」



乾いた物の落下音
平然とした声が響き渡る



幼馴染の頭を掴み空中へと持ち上げる、暗殺者






目の前で起こる、事実に視界が暗闇へと落ちる

心臓が大きく暴れ出し思考が嘘だと叫び出す。





視界の横のほうから

汚いと声を上げる、吉田君。




そんな彼の言葉も今の私の思考には届かなかった。




「俺は一度も素手だけとは言ってないぬ」

「拘ることに拘りすぎない」

「それもまた仕事を長くやっていく秘訣だぬ」





びくともしない業君を持ち上げたまま

余裕そうに声を吐き出す、暗殺者




なぜか、自身の目元が熱くなる
塩っぽい雫が溢れかえりそうになる



業君に傷つかせないためにここに来たのに

なにもできず、

ただただ彼の傷を増やすところを見ることしかできない自分に腹が立つ。




動けと強く思えば思う程

体は言うことを聞いてはくれない。





足元を見つめ唇を強く噛みしめる



と、次の瞬間





「奇遇だね、2人とも同じこと考えてた」



再び耳に響く、ガスの噴き出す音

ばっと、顔を持ち上げると



麻酔ガスにより体をふらつかせる、暗殺者と

ハンカチで口元押え不敵な笑みを浮かべる、業君の姿が目に飛び込む



それからのことは本当に一瞬で

ナイフを持ち出し近寄る暗殺者を業君は抑え込み
寺坂君や他のみんなによってガムテープでぐるぐる巻きに拘束された。



敗北を知り大きく前進した彼の後ろ姿を

離れたところで潮田君と殺せんせーの近くで眺めていた、私。



その大きな背中を見て安心する。



そのとき




「え、なに言ってんの?楽しいのはこれからじゃん」



目が点になる拘束された暗殺者



手にはわさびと唐辛子の入れ物をもちはじめる、幼馴染





いたずらをするときのいつもの業君の表情に少しだけ暗殺者さんが可哀想に思えた。

△98.ミッション→←△96.テクニック



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設定タグ:暗殺教室 , 赤羽業   
作品ジャンル:アニメ
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うーぱーちゃん - 学秀ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!! (2017年12月9日 22時) (レス) id: 62b3900fb6 (このIDを非表示/違反報告)
乙葉(プロフ) - 番外編多すぎ (2017年4月2日 15時) (レス) id: 7dfee37729 (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - ♪☆*ショコラ*☆♪さん» はい、続編でお会い致しましょう(*´罒`*) (2016年1月9日 10時) (レス) id: 50a0ce8996 (このIDを非表示/違反報告)
♪☆*ショコラ*☆♪ - 砂時計さん» そっか(笑) さて…では続編で会おう! (2016年1月9日 10時) (レス) id: d3260ee0f6 (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - ♪☆*ショコラ*☆♪さん» はい、きっとそうなんですよ(^^) (2016年1月9日 10時) (レス) id: 50a0ce8996 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:砂時計 | 作成日時:2015年12月9日 1時

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