俗に言う幼馴染ってやつです【赤羽業】４

△93．毒ガス ページ11

「戦闘ができる状態になるまで…30分で戻るかどうか」



磯貝君に支えられながら
毒ガスによってら体の自由を奪われた


烏間先生が震える声で言葉を繋いだ。




目の前には倒れている
敵の、暗殺者の姿。





目の前でいまのいままで起こっていた出来事に対し



怖さ



が、自身の中を支配していた。







遡ること
10分ほど前



先頭を歩いていた
寺坂君と吉田君が走り出した次の瞬間



「寺坂君！！そいつ危ない！！」



不破さんが大きな声を上げた



反射的に目の前から歩いてきた男から

寺坂君と吉田君を引き離す




烏間先生。




だが、その直後
男の持っていた毒ガスを真正面から受け取ってしまった。





毒物使いを
烏間先生の蹴りで倒すことはできたが




歩くことも辛そうな現状である。







不安そうな空気が

みんなの中に滞る。




が、そんな中





「いやぁいよいよ「夏休み」って感じですよねぇ」




呑気に
顔を緩ませる


球体姿の殺せんせーが声を上げた。




「何をお気楽な！！」

「ひとりだけ絶対安全な形態のくせに！！」

「渚振り回して酔わせろ！！」





球体のはいった袋を振り回す


潮田君と



周りでブーイングを起こす


みんな。




どこかで先生の悲鳴が聞こえる。







さきほどまでの下を向く視線が

前へと向かされた。





とろくて
足でまといだけど



ここまで来たらみんなを助けたい。





そう、意思を目に宿しながら

足を前へと動かした。

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