巷で噂のおかしな家族【BTS】

16（JMside） ページ16

もうとにかくAを黙らせたくて、気づけば女子トイレの中に飛び込んでいた。









「ジ、ジミンくん、あの…」







トイレの中には女が一人。






…と、






『ねージミンちゃん？ジミンちゃんなの？』








トイレに閉じ込められてる僕の妹が一人。








Aが入っているらしいトイレのドアの前には、掃除用具や何やらかんやらが置かれていて、ドアが開けれないようになっていた。








「退いて。」





「あっ、」







おどおどする女を押し退けて、ドアの前に立つ。









そのまま思い切り右脚でドアを蹴り上げた。









TH「わ、出た、ジミナの必殺技。」







JK「カッコつけてるんですかね。」









うるさいガヤ達は無視して、大きく凹んだドアの向こうに声をかける。









「A、早く出ておいで。」









声をかけたけど。




いつまで経っても返事が返ってこない。

ドアが開く気配もない。







「A？」









『ばかぁ…』







「え？」








『ジミンちゃんのばかぁっ！ドアが凹んだせいで鍵も凹んで逆に開けれなくなったじゃんか！』









…あ。









やらかした？









JK「カッコつけるからですよ…」






TH「普通にドアの前に置かれてたものを退かしたら良かったものを…」









「いや、Aにも苛ついて、つい。」








『いいからとっとと出せやぁぁあ！ドアが内側に凹んだせいでトイレ本体との距離がめちゃくちゃ近くなっちゃってんだよぉぉお！』









そう絶叫するAは、グクがドアを一蹴りしてドアが外れた(もはや人間業じゃない)ことでなんとか救出されたのだった。

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