拾玖ノ物語 ページ20
童磨「わぁっ！楽しいねAちゃん！俺は今凄く楽しいよ！」
A「っ生憎、私は楽しくないわ。」
そしてお互い距離を取って着地する。
気を緩めたら直ぐにでも彼の扇が
私の頸を斬るだろう。
彼の動きを見失わないようにと
気を張っていると自分の体温が
上昇していることに気が付いた。
身体はとても熱いのに、
自分は暑くは感じない。
A(血鬼術で身体が麻痺してる…？)
不思議に思うが
今、気にしている余裕はない。
一息ついて再び踏み込もうとしたその時、
鬼が間合いを詰めて襲いかかってくる。
振られた扇を刀で受け止めるが
とても重たい。
腕から身体に向かってジンジンと
振動が渡っていく。
A「天の呼吸、伍ノ型、
攻撃を受け流しながら刀を振ると、
彼は逃げるように木の上へと登った。
童磨「女の子なのに凄い体力だね！
けど、さっき俺の血鬼術吸っちゃったから辛いだろ？」
A「…！？ゲホッ…！」
瞬間、身体の彼方此方から血が吹き出る。
いつの間にか斬られていた。
全く気付かなかった。
童磨「ん〜、喰べるの惜しいなぁ。傍に置くのも良いけどっ……ん？」
けれどそれは彼も同じ。
彼の目から飛び出る血。
私に斬られたことに彼も気付かなかった。
童磨「わぁ、全く気付かなかったよ！やっぱり凄いね！
…ねぇAちゃん、君も鬼になろうよ！」
A「…その誘いに乗ると思っているの？」
童磨「鬼になれば傷だって治るし、長生き出来るよ！」
A「私は鬼にならないわ。何があろうとも、人間として死ぬと決めているの。」
彼の目はもう治っている。
人間である私の怪我は、治らない。
鬼と戦う時はいつもそうだ。
私達鬼殺隊は、例え手負いでも、
刀を握って向かう責務がある。
私達強き者は、
弱き者を守るために生まれたから。
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Shiona(プロフ) - CAORUさん» ありがとうございます。鬼滅の作品もまた作ろうと考えておりますので、読んで頂けたらと思います。 (2021年7月22日 12時) (
レス) id: 146bf73b62 (このIDを非表示/違反報告)
CAORU(プロフ) - 読んでいて泣きそうになりました... Shionaさんの他の作品も読んでみようと思います。 (2021年7月21日 8時) (レス) id: 12d0b0ce05 (このIDを非表示/違反報告)
Shiona(プロフ) - ユリさん» そう言って頂きありがとうございます。もうすぐ終わるので、最後まで見届けてくれたら嬉しいです。 (2021年7月4日 1時) (レス) id: 146bf73b62 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 続きが気になって待ち遠しいです。更新頑張ってください (2021年7月1日 18時) (レス) id: ba2a71100d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiona
| 作成日時：2021年5月10日 16時
