今日も私は夢を見る〖CS集〗 (ページ25)

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【大好きをつめこんで】過去ページ25

過去

独りの少女だった、親が居なくなりずっと独り

ある時少女は1つの神社を見つけた、その神社の裏には甘味処があった

(綺麗な場所だな、でもきっと私はこの中にはいれない、汚してしまうから

………私は………ずっと独りなんだろうな)

すると甘味処から出てきた女性が言った

『おや、こんなところに女の子が……どうしたの？』

『私……は…』

今までの事を全部話した、親がいなかったこと、土を食って、雨水を飲んで生きてきた事、全て話した

すると女性は優しく抱き締めてくれた

そっと温かい水が肩を少し濡らした

女性は少女を実の娘のように可愛がった、女性には夫がいた、最初は否定的だったが
最近は彼も愛してくれるようになった

だが少女は違った

人々から避けられ、貶され、虐められた少女の心にはもう愛というものが残っていなかった

その女性は元くの一らしく少女を忍術学園に入れてくれた

少女は忍術よりも愛を学びたかった、知らない感情を少女は知りたかった

もう知っているのに

少女は愛を知っていた、女性と男性が愛を分け与えてくれたから

だが少女は気付かなかった、鈍感だったから、人の感情に鈍かったから

忍術学園に入学して、色々な感情に目覚めた、例えば『悔しい』だとか『嬉しい』とか

だが彼女は恋愛をしなかった、まだ恋の感情の方の愛は知らなかった

少女が卒業したのと同じ時期、男性が亡くなった、流行病にかかってしまったらしい

男性が亡くなったことにより女性はみるみる衰弱していった

病気になり、少女が休みの時帰ってくると女性は亡くなる寸前だった

『…………おわ…り？』

『………』

『やっぱり終里だ……ふふ…………おかえり、いってきます』

『……………いってらっしゃい』

少女の声は必死に絞り出したような、辛さと寂しさと…そして

愛が交じったような声だった

『………………』

静かだ、とても、静かだ

こんな気持ちになるなら愛なんて要らなかった、知りたくなかった！

でもどうして！？どうしてこんなに胸が暖かいの！？、空っぽだったはずなのに！

今になって満たされるんだ！………ほんと、私は………

『愛されてたんだよなぁ』

溢れるほどの愛を与えられた少女………いや、私は

愛を知る人から、愛を与える人に変わりたいと思った

『お母さん………私、忍者辞める、好きなことやるんだ、甘味処やる、

みんなに私の気持ちをあげる』

そうして独りの少女から一人の女性はに私はなった