今日も私は夢を見る〖CS集〗 (ページ18)

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過去ページ18

ただ最後に逢いたかった

お姉ちゃん

私の家は平凡な家だった

母は父と離縁したけど、たまに会って遊んでたし辛くはなかった

私の家には母がいて母は染物屋を経営していた

私の家には姉がいて姉は町で一番の美人と言われる程美人だった

私の家には猫がいて猫はすごく可愛い、嫌なことがあれば心配してくれた

私の家の近くには私が好きな海があった、私はよくそこに遊びに行っていた

染物屋もそれなりに繁盛していた

恵まれていた

幼い私は純粋で

失うものの大きさも分からずに日々をもて余していた

私は海に行った、その夜はその海の水軍さんに帰るなと言われ、１日泊まっていった

なぜかその夜、彦四郎(猫)が来た、暗くてよく見えなかったけどベタベタしてた

水軍の水夫さんに連れられてどこかに行っちゃった

朝、早めに起きて泊まらせてもらったお礼と称して朝御飯を作った

家に帰るのか？とずっと聞かれてたけど家に帰る！と帰った彦四郎も着いてきた

家は異様に赤くなっていて黒くもなっていた、

汚いなぁ

嫌な臭いもするな

吐きそうだ

赤く染まった母を見ながらまだ幼かった少女は

何も理解できなかった

ただ、何かが無い、足りないと思っていた

母は腕や体の半分ほどが無くなっていた

ところでねぇねはどこだろう

学舎？いや、こんな早くに家は出ないはず

赤い道がある

ちょうどねえねの下駄があったところだ

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鬼って何だろうな

知らない、わかんない、教えてもらってない、学んでない、覚えてない

家の掃除と母を綺麗にし、首を触る

何も聞こえない

嗚呼、亡くなってるのか

齢12歳で母を亡くした

埋めて、母が好きだった花『オミナエシ』をそっと供えた

水軍さんのところには行かず母の墓をずっと見ていた

ずっと

ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと

食事も摂らずに、丁度良かった、ここで、母のそばで死ねるのなら私は良かった

ただ、ねえねに逢いたい、

ねぇ、ねえね、お話ししてくれてありがとう

ねぇ、ねえね、金平糖勝手に食べてごめんね

ねぇ、ねえね、服を綺麗に染め直してくれてありがとう

ねぇ、ねえね

ねぇ、ねえね

ねぇ、ねえね

どこにも君がいないの、本当はねわかってるよ全部

鬼になった事も