【Rain2】過去 (結構暗いです) ページ11
「私、生まれ変わったら男になりたい」
今日も、昨日も、一昨日も、その前もずっと言っている気がする
「男だったら愛されたのかな」
そうだろうな
きっと
私だって
愛してもらえた
私の母は不妊体質だった、だから父と結婚して数年経っても子供ができなかった
だからこそ私がお腹にいると知って大分喜んだと思う
父は考えが古い人でいつだって男尊女卑、男は○○なのに女ってのは〜
とかいつも言っていた、
そして父は会社をもっていた、結構大企業だった
母はそんな父が好きじゃなかった
そして私が産まれた、
喜んで欲しかった
喜んで欲しかったのに
父は落胆した、私が女だったから
それに母は私を産むときにかなり危険な状態だったらしくもう子供は産めなくなった
父は私に厳しくした
服はこれを着なさい
自分の事は「俺」と言いなさい
勉強しなさい
運動で良い成績を納めなさい
暴力に耐えろ
暴言に耐えろ
そんな父に嫌気が差して母は家を出ていった、会社も潰れた
父はストレスで私をもっと痛くしはじめた
片付けをしろ、酒を買ってこい、飯を作れ、殴らせろ、ﾀﾋね
毎日学校から家に帰る度に増え続ける痣を消し去って仕舞いたかった
でも私の家はここだけ、嗚呼今日も耐えなければいけない
でも今日はいつもと違った
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
？？？？？？？？？？？？
お母さんが、お父さんにぐちゃぐちゃにされている
真っ赤で何も見えない
なんだろう、なんなんだろう、わかんない、わかんない、わかりたくない
逃げないと
裸足のまま私は走った
走る
走り続ける
雨が頬をつたる
冷たい、痛い、助けて、助けて、誰か僕に手を差し伸べてよ
嫌だよ、もう疲れたよ、可笑しいよ、
誰かｯｯｯｯｯｯ
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん」
前がよく見えない
ずっと叫んでいる
何かを辛そうに
縋るように
泣いている
「助けてｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯｯ!!!!」
《ずっと愛してたよ》
誰かがそう言ってくれたような気がした、声は確か女性だった
《私は秋を助ける、だって》
《お母さんだもん》
「おかあ……さん？」
立ち止まって荷物を見た、鞄のなかにはと家族写真があった、
家に……帰ろう
家にはやはり父が居た、やっぱり何も変わらなかった、ただの幻聴だった
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めろんぱん - あさん» ありがとうございます！ (6月25日 16時) (
レス) @page10 id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
あ - おもろ！ (6月24日 20時) (レス) id: 711e38ef56 (このIDを非表示/違反報告)
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