雪男の七星 SECOND【紅一点】 (ページ1)

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頼ってよページ1

七星side

デビューにむけて、ありがたいことに様々な番組の収録に呼んでいただいている。

今日はその中のひとつで、年末特番のネタ番組にめめと2人でゲストとして出演することになった。

私は康二とわざわざ劇場に見に行くほどお笑いが好きなので本当に収録を楽しみにしていた。

芸人さんたちのネタを見て、MCの方に話を振られたらコメントを返してという流れで無事に収録は終了したんだけど、めめはずっと御手洗を我慢してたみたいで即走っていった。

子どもかよ！笑

だから1人で楽屋に向かって歩いていると、出演していた若手の芸人さんに話しかけられた。

【松村さん、今日はありがとうございました！良かったら今度、飲みに行きませんか〜？】

『こちらこそありがとうございました！コントとっても面白かったです！お誘い頂いたのはすごく光栄なんですが、デビューが迫っていて忙しくさせて頂いているので難しいです。ごめんなさい！』

番組中に劇場に見に行くほど好きだと言った芸人さん。

あー、単純にネタが好きって意味だったんだけど。

期待させちゃったみたい。

【じゃあ、とりあえず連絡先だけでも。直ぐにじゃなくていいんで！】

『ごめんなさい。あまりファンの皆さんに誤解されてしまうかもしれないようなことはしたくなくて。他の事務所の男性とはプライベートでなるべく会わないようにしているんです』

これは本当の話。

自分が特例中の特例で、どれだけ週刊誌に狙われやすいか自覚しているつもり。

これからデビューしたら、もっと気をつけなければならないと思っている。

言葉は選んだつもりだったけど、やっぱり相手のプライドを傷つけてしまったみたいで途端に態度が変わった。

【なんなんだよ、連絡先くらいいいだろ！やっぱ、ジャニーズって調子乗ってんだな！】

『私のことはどれだけ罵っていただいても構いません。でも、弊社の先輩や後輩のこと馬鹿にするのはやめて頂けませんか？』

【は？】

あー！！！

昔から仲間のことを言われると、挑発的になってしまうのが悪い癖だと自覚してるのにまたやっちゃった！

案の定激高した芸人さんに腕を掴まれる。

これは申し訳ないけど、護身術使わせていただくしかないと思った瞬間、後ろから「なにしてんだよ！」と大きな声が聞こえて、強い力で引っ張られた。