雪男の七星【紅一点】 (ページ28)

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目黒「あの、岩本くん。たまたま俺が見かけたんです。それで、慰めたら七星ちゃん泣いちゃって。だから、もう大丈夫です！」

『そう、そうなの！めめのおかげでもう大丈夫だから！ひーくん、許してください！この通り！』

土下座する勢いの私の必死の謝罪も激おこパパモードのひーくんには全く通じず……。

岩本「でも、タバコ吸ったのは事実だよね？2年前、俺は七星になんて言ったっけ？」

『もう絶対吸うな』

岩本「お前は今日タバコを？」

『吸いました』

岩本「ねぇ、なんで？」

『もういいじゃん、許してよ〜！ごめんなさい！魔が差しただけなの！』

岩本「魔が差したって何？なんで悩み事があるのに俺に相談しないわけ？それもふっかと約束したじゃん。ってか、目黒に今日見つからなかったらこれからも吸い続けてたかもしれない訳でしょ？意味わかんない。……とにかくタバコ没収するから出して」

怒りすぎてめちゃくちゃ早口になってるひーくんが怖すぎるので指示に従う。

『はい…これ残りのタバコとライターです』

岩本「って、ほとんど残ってないし。いつ買ったの？」

『……』

岩本「なに？この期に及んで無視すんの？」

『……今日の朝コンビニで買った』

岩本「は？」

ひーくんの顔こっわ！！！！！

震えていると、ここでふっかが助けに入ってくれた。

深澤「ちょっとちょっと、照、落ち着いて？｣

岩本「逆になんで、そんなに落ち着いてられんの？ふっかはもう2年前のこと忘れた？」

深澤「そんなわけないだろ〜？でも七星だって、色々あるんだよ〜。もう解決したみたいだし、今回は許してあげよう？もう七星が頼る相手は俺たちだけじゃないんだよ」

岩本「……分かった」

深澤「はい、解決ね」

『ふっか、ありがとう。…ひーくんもありがとう』

深澤「いいよ。でも、もう今度こそ約束守ってよ？多分次はマジで照、許してくれないよ？」

『うん！』

いつだって私のことを1番に考えてくれてる2人に恥ずかしいけどたまには言葉で伝えようかな。

『大好きだよ』って。