向日葵の咲くおうち ④【雪】 (ページ21)

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雨の日も君とならページ21

宮舘side

珍しいこともあるものだ。

いつも翔太か目黒かふっかに、ひっつき虫している陽葵がなぜだか今日は俺にべったりくっついている。

誕生日でもないのにどうして？と思ったけど、もちろん嬉しいので、そのままにしている。

今もキッチンで俺の足にしがみついておねだりタイム。

陽葵『ねぇねぇ、だてさまぁ、きょうのあさごはんフレンチトースト？』

宮舘「ん？陽葵、フレンチトースト食べたいの？」

陽葵『うん！』

宮舘「じゃあ、一緒に作ろうか？」

陽葵『やったぁ！』

陽葵にエプロンをつけて、手をしっかり洗わせてから泡立て器を渡して食パンを浸すための液を作る。

いつの間にか甘い香りに誘われて、キッチンカウンターの向こう側に照が来ていた。

陽葵『ひーくんもフレンチトーストたべたいのぉ？』

岩本「食べたい」

陽葵『だてさま、ひーくんもいい？』

宮舘「もちろん。俺が作ろうか？」

岩本「なんで！？陽葵の作ったやつがいい！」

わざと意地悪言ったら、案の定拒否られた。

やっぱり、そういうとこ照ってかわいいよね。笑

陽葵『でもぉ、だてさまがつくったほうがおいしいよぉ？』

岩本「俺は陽葵が作ったやつがいいの！」

陽葵『なんでぇ？』

岩本「なんでも！！！」

陽葵『ふーん。ひーくん、へんなのー！』

なんだかんだ完成したフレンチトーストの周りにかわいく切ったフルーツとチョコレートで飾り付けて2人の前に出す(ちなみに陽葵は照に包丁を使わせて貰えずに拗ねた)

陽葵『わーい！ありがとう、だてさま！』

岩本「ありがとう」

宮舘「はい、どうぞ召し上がれ。」

幸せそうにフレンチトーストを頬張る2人を見て、俺も嬉しくなった。

食器を片付けていると、陽葵と阿部がなにやら外を見ながら話をしている。

陽葵『ねぇ、りょうへいくん』

阿部「ん？」

陽葵『なんでまいにち、あめばっかりなのー？』

阿部「それはね、梅雨っていう時期だからだよ。春と夏の風がたたかって雲ができてその雲から雨がずっと降ってるの」

陽葵『へー！そうなんだー！しらなかった！それでその、つゆっていうのはいつまでなのー？』

阿部「うーん、7月の真ん中位までかな？」

陽葵『そうなんだ！おしえてくれてありがとう！』

阿部「どういたしまして」

阿部に教えて貰って満足したのか、陽葵はこちらに走ってきた。