向日葵の咲くおうち ③【雪】 (ページ4)

今日:40 hit、昨日:42 hit、合計:540,912 hit

・ページ4

🌻

陽葵の隣でふっかの話を聞く。

やっぱり何度見ても、ハキハキしていて皆の人気者のふっか先生は俺たちから見たら気持ち悪い。

クラスの中は何個かのグループになっていて、陽葵のグループには園児にしてはやたら顔の整った男の子がいる。

もしや……あれは

陽葵『じゅりくん、いっしょにつくろ！』

【うん！】

やっぱり！！！

この前、陽葵がバレンタインにチョコを渡したと噂のじゅりくんじゃん！！！

陽葵『じゅりくん、これどこにつけるの？』

【ん？これはねー！】

岩本「陽葵、それはここに付けるんだよ」

陽葵『そっか！ひーくんありがとう！』

陽葵『じゅりくんはなにいろがすき？』

【ぼくはね、あお！】

陽葵『そっかー！じゃあ、あおにしよ！』

岩本「ねぇ、俺は黄色が好きだよ！陽葵の好きな向日葵も黄色でしょ！？だから黄色が良いと思う！！！」

ふっかの忠告を無視して大人気なく妨害していたら、遂にふっかに見つかった。

深澤「ちょっと、照くん？お話が違くないかな？」

岩本「げ」

深澤「もー、やめてよ。Aさんにチクるよ？」

岩本「それはダメ！」

陽葵『ひーくん、じゅりくんとなかよくして！』

深澤「ほーら、陽葵にも怒られてやんの！」

岩本「ごめん、陽葵。仲良くするから！ね！」

結局じゅりくんとじゅりくんのママと陽葵と4人で楽しく工作をした。

じゅりくんから【ひまりちゃんパパ】って呼ばれて、否定もせず満更でもない顔してたら、またふっかに怒られたけど。

じゅりくんは顔もかっこよくて、いい子だったので、陽葵の男を見る目が悪くないことを安心する気持ちと陽葵をとられて悔しい気持ちで感情がぐちゃぐちゃの俺。

最近シェアハウスの人達にも、いつまでもそんなんだと陽葵にウザイって嫌われるよ！って言われてビビってるけどしょうがないじゃん。

陽葵、可愛いんだもん。

じゅりくんとママに別れを告げて、シェアハウスに帰宅する。

手洗いうがいをしてから、持ち帰った工作で遊び続ける陽葵の背中を見ながら、いつまでも俺の事を邪険に扱わない陽葵でいますように…と神様にお願いした。