向日葵の咲くおうち ③【雪】 (ページ14)

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最高の誕生日ページ14

宮舘side

同学年の中だと、かなり遅めの誕生日の俺。

小さい頃は誕生日の早い友達が羨ましかったけど、大人になってからは正直あまり気にならなくなった。

翔太とも話したことあるけど、大人になってからの誕生日なんて、ただの平日だし。

しかし、そんな俺も今年の誕生日はワクワクしている。

陽葵が来てから、誕生日になにも起こらなかったことがないからだ。

みんなが俺にバレないようにコソコソやってるつもりみたいだけど、バレバレでちょっと面白い。

この前は佐久間と康二がわざとらしく

「康二、最近なんか買いものした？」

「あの悩んでた靴ゲットしたで〜。でも、今度は欲しい帽子があってな。」

「そうなんだ〜！あ、舘様はなんか最近欲しいものないの？」

なんて話をふってきたし。

あえて、気づいてないふりをして答えてあげたら2人ともかなり嬉しそうにしていた。

そんなこんなで迎えた誕生日当日。

いつも通り部屋を出てリビングに向かうと、Aさんがキッチンで朝食を作っていた。

『おはよう、舘様。お誕生日おめでとう！』

宮舘「ふふ、ありがとう」

『今日のご飯楽しみにしててね』

宮舘「ありがとう。Aさんのご飯美味しいから楽しみだな。」

『舘様には負けちゃうけどね！』

宮舘「そんなことないよ」

なんて話していると階段の上からお姫様の登場。

陽葵『だてさま！おたんじょうびおめでとう！』

宮舘「陽葵、ありがとう」

陽葵『えへへ』

深澤「ちょっと、陽葵〜！靴下履いてない！」

『だって、ひま、はやくだてさまにおたんじょうびおめでとうっていいたかったんだもん！』と頬を膨らます陽葵に自然と頬が緩む。

シェアハウスのみんなからもお祝いの言葉を貰って職場でもプレゼントを貰っちゃって、やっぱりいくつになっても誕生日は嬉しいものだなと思いながら店の奥で事務作業をしていた。

お昼すぎ、アルバイトの子が【オーナー！今すぐ来てください！】と俺を呼ぶ声が聞こえたので何事かと思い、表に出ると、そこにはお気に入りのパンダポシェットを下げた陽葵が立っていた。