向日葵の咲くおうち ②【雪】 (ページ22)

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病院に着くと亮平くんが受付を済ませてくれて、ぐずってる陽葵は蓮くんにべったり。

この時期の病院に着いて来るのは危なすぎるから2人は車で待っててと伝えたのに聞く耳を持たず。

結局、予想通りインフルエンザB型に感染してた私たちが薬局で薬を貰うまで付き添ってくれた。

車で帰宅すると玄関でひーくんが待っていた。

蓮くんから陽葵を受け取ると『ひーくん』と苦しそうに呟いて服にしがみつく陽葵に顔をゆがめる強火陽葵担のひーくん。

岩本「阿部、もう仕事行くっしょ？陽葵の看病変わる。目黒は引き続きAさんの見張りよろしく」

………ん？？？

『待って、今完全に見張りって言ったよね！？』

岩本「ごめんごめん、間違えた。看病…ね？」

っていうか、前から思ってたんだけど、君たち私抜きのグループ持ってるよね！？

じゃないとおかしい情報網なんだよ！

岩本「でも、思ったよりもAさんは元気そうでよかった」

『それじゃあ、陽葵の看病は私が！』

目黒「Aさん？」

『くっ！！！』

そんなこんなで渋々自分の部屋に戻らされ、舘様が作っておいてくれたお粥を食べて薬を飲んだ。

その間も聞こえてくるひーくんと陽葵の戦いの声。

岩本「陽葵、お薬飲まないとバイ菌さんやっつけられないよ？いいの？ずっと辛いよ？」

陽葵『やぁっ！！！』

岩本「あぁ、だめだってお薬投げたら！」

陽葵『やー！！！』

岩本『ちょっ、暴れないよ！？お熱上がっちゃうから！あっ、陽葵！！！ダメだってば！！！」

陽葵が粉薬を飲まないので手を焼いているようだ。

ベッドサイドでスマホをいじる蓮くんに、陽葵がよく食べているヨーグルトを持って行って薬を混ぜて飲ませてあげてと頼む。

「分かりました。でもその代わりAさんは、ぜっっっっったいにここから逃げないでくださいね？」と真顔で言う蓮くんに笑ってしまった。

私、逃亡犯か何かだと思われてる？