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Aside
何たる不覚。
おそらく陽葵経由でインフルエンザを貰ってしまった私。
しかもふっかと舘様に見つかり部屋から出してもらえず。
結局私たちの部屋には蓮くんが来て、2人はやっと仕事の準備を始めたみたい。
大人だから大丈夫だって言ってるのに過保護なんだから。
「水分ちゃんと取ってね？」と私にストロー付きの飲み物を渡したり、「ちょっと冷たいですよ」とおでこに冷えピタを貼ってくれたり、ベットサイドの床に座って私の様子を観察したり、甲斐甲斐しく看病をしてくれる蓮くん。
なんだか恥ずかしくて『私は大丈夫だから、陽葵のこと見てきてくれない？』と頼むと「陽葵には阿部ちゃんがついてるから大丈夫。それよりも俺、Aさんが家のことしないように、ずっと目を離さずに見張ってろって、ふっかさんと舘さんから命令されてるんで」とのこと。
私、この件に関しては全く信用されてないな？
隣の亮平くんの部屋からは、グズる陽葵の声が聞こえてくる。
阿部「あー、分かった分かった。ほら、陽葵。これ飲もう？ね？陽葵の好きなりんごジュースだよ！」
陽葵『やーだー！！！いらないのっ！！！』
あらら。やっぱり機嫌悪いな。
『ねえ、蓮くん。やっぱり亮平くん大変そうだし陽葵こっちに連れて「ダメです」
『えぇ……答えるのはやっ』
これは頑なに私の言うことを聞かない気だな？
ふっかが王様か！？
いや、国王は舘様だった。
なんて考える元気があるくらい大丈夫なのに全然信じて貰えないのは、なぜだろう。
目黒「もうそろそろ病院行くって。着替え手伝う？」
『蓮くん！』
目黒「ふっ、冗談です。ごめんなさい。俺、部屋出るんで終わったらドア開けて教えて貰えます？」
『分かった』
外に出れそうな楽な服に着替えてドアを開けるとコートを着た蓮くんが待っていた。
目黒「大丈夫？歩ける？」
『もー、大丈夫だってば』
目黒「じゃあ、行きましょ」
車に乗りこむとチャイルドシートでぐったりしている陽葵と運転席で苦笑いの阿部ちゃん。
陽葵『ママ』
『陽葵、ごめんね、ママも具合悪くなっちゃったの。亮平くんも本当にごめんね』
阿部「いや、それは全然。でも陽葵の熱が結構高くてぐずっちゃって。Aさんうるさくて寝れなかったよね、ごめん」
『いやいや、こっちこそ任せちゃってごめん。お目付け役がいて助けられなくて』
目黒「俺は俺の仕事をしてるんですけど？」
『ごめんなさい』
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作者名：Sakuya
| 作成日時：2020年11月28日 13時
