向日葵の咲くおうち ②【雪】 (ページ20)

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🌻

ｺﾝｺﾝ

佐久間「ふっか、持ってきたよ〜！」

もうそろそろ起きるであろう佐久間にLINEで体温計やらを持ってきてもらうように頼んでいた。

深澤「サンキュー」

佐久間「Aさん大丈夫？今日は出来るだけ早く帰るね。じゃあ、次は阿部ちゃんの部屋に届けに行ってくるわ！」

風のように去っていった佐久間。

宮舘「さて、佐久間が持ってきてくれたことだし。はい、Aさん」

舘様が体温計を渡すとあからさまに嫌そうな顔をするAさん。

『ありがとう。でも、本当に2人とも時間ないよ？私は大人だから！大丈夫！気にしないで！……ね？』

深澤「陽葵の準備ないからまだ時間は余裕です。ってことで、早く計って？」

宮舘「俺はオーナーだから遅刻とかないんだよ」

『……はぁ』

観念して脇の下に体温計を挟んだAさん。

30秒ほどで音が鳴り、体温が表示された画面を自分で確認したAさんはすぐさま電源を切って隠した。

宮舘「あ」

深澤「なにこれ…再放送？笑」

この前、Aさんが風邪をひいた時と同じ反応で笑う。

『36.5℃』

深澤「そこまで再放送なの！？笑」

宮舘「はい、もう没収」

舘様がAさんから体温計を奪って電源を付けると表示されたのは【38.4℃】

深澤「思いっきり嘘じゃん！」

『見たらもっとしんどくなった気がする、最悪』

宮舘「ふっかどうする？照、起こす？康二は地方に撮影行ってるでしょ？翔太は普通に仕事だし」

『だめっ！照くん夜勤で疲れてる。私は大丈夫だから！ね？』

宮舘「うーん。俺たちは、もうAさんの大丈夫は信じられない身体になっちゃったの。ごめんね？」

『えぇ…』

深澤「あ、目黒がいるじゃん。今日多分あいつ暇だよ。昨日、服でも買いに行こうかな〜って言ってた」

宮舘「そっか、じゃあ申し訳ないけど起こしてくるよ」

『あの！2人とも私の声聞こえてる！？』

深澤「病人は黙ってて」

『……当たり強くない？』