向日葵の咲くおうち ②【雪】 (ページ11)

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🌻

ラウ「ひまりん、寝れそうなら寝ちゃおう？僕は、ずっとここにいるからね」

布団の上から胸のあたりを規則的に優しく叩いてあげるとひまりんはあっという間に夢の中へ。

できるだけたくさん眠れるといいなぁ…と思っていると、部屋にAさんが入ってきた。

『あ、ラウールくんいた！移っちゃうかもだから、自分の部屋戻って？そういえば、ダンスの練習行くって言ってたよね』

ラウ「あ、Aさん。ダンス行くのやめた〜。ひまりんとずっと一緒にいるって約束しちゃったから、破ったら嫌われちゃうもん」

『えー、いいの？せっかくのお休みなのに』

ラウ「いいの！病院も一緒に行くね」

『それは助かるけど…。ごめんね、陽葵のわがままに付き合ってもらって』

ラウ「Aさん、違うよ？これはひまりんと一緒にいたい僕のわがまま。だからAさんは気にしないで？」

『ラウールくん、いい男過ぎない？どうしよう…私があと10歳若かったら…』

そう言ってるけど、Aさんは亡くなった旦那さん一筋なこと、僕知ってるんだからね！

この後近くの小児科に一緒に行ったんだけど、ひまりんはそこでもかなりいい子だった。

やっぱりただの風邪みたいでAさんも僕も一安心。

家に帰ってうどんを食べさせて、薬も少し嫌な顔をしながらも文句も言わずに飲んでいた。

丁度その頃仕事に行ったみんなはお昼休憩みたいで、【陽葵は大丈夫なのか？】とうるさいグループLINEにひまりんは風邪だった報告とベッドで横になる僕とひまりんのツーショットを送った。

その直後からなんか通知がうるさいからグループの通知をオフにして机に伏せる。

ラウ「ひまりん、眠れない？」

陽葵『…うん』

ラウ「絵本読んであげようか？何がいい？」

陽葵『シンデレラ！』

リクエストに応えてシンデレラを読んであげているけど、お話が気になってしまったらしく一向に眠る気配がない。

ま、安静にしてるし、いっか。と読み進めると、陽葵は物語に登場する王子様を指さして『ラウみたい！』と目をきらきらさせて言った。