SNOW SNOW SNOW 2号店 (ページ4)

今日:5 hit、昨日:31 hit、合計:249,180 hit

・ページ4

💛

【ふふっ、Aも大きくなったね。昔はあんなに俺たちの後ろをひっつきまわってたのにさ。今は制服着て、お化粧なんかしちゃって…】

「そうだな」

【でも、俺たちにとってはいつまでも可愛い妹だよね】

「……お前には、あげねーよ？」

【シスコンうるさ。そういう意味じゃないし。ってか、俺もうすぐ結婚するから】

「……はっ？？？」

【ちょっ、Aが起きちゃうから静かにして！】

それからすぐ、点滴が終わったけどAは全く起きそうにないので横抱きにして車まで連れて行く。

助手席に乗せてシートベルトを閉め、荷物を持ってきてくれた阿部にお礼を言う。

「ホントありがと。助かった」

【気にしないで。今度は病院じゃないところで会おうよ。相手のこと紹介したいし】

「分かった」

【Aと年齢がもう少し近かったら本当に貰ったかもしれないんだけどね〜】

「おい」

【だって、Aの初恋相手は俺だもーん】

「……は？」

【こわっ！ほら、もう帰りなよ！Aのことちゃんと看病してあげてね！】

「分かってる！！！じゃあ、またな」

それから数日後。

俺の献身的な看病のおかげか、すっかり元気になった妹。

それから少しづつだけど俺に好意的な発言が増えてきた気がする。

そんなこんなで関係が良い方へ戻りつつあったのに俺が「ねぇ、Aの初恋が阿部ってホント？」なんていう失言で台無しにしたのも、妹が『違くないけど、それは昔の話で今はラウがいるもん！』とまたもや違う問題を出してきて喧嘩になったりもしたけど、それが兄妹らしくていいなって思うんだ。

これからもずっとお前は俺の可愛い妹だよ。

fin