SNOW SNOW SNOW 2号店 (ページ30)

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【紫】1番の特効薬はページ30

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仕事を終え、彼女と同棲している家に帰ると、いつものお出迎えがない。

喧嘩をしてるわけじゃないしおかしいなと思い、彼女の名前を呼びながらリビングに向かうと真っ暗。

もちろん、彼女の姿はなく、焦る俺。

もしかして、と寝室のドアを開けるとベッドの上で辛そうに目をぎゅっとつむる彼女がいた。

『ちょっ、大丈夫！？』

「たっちゃん、うるさい。頭に響く…」

『ごめん。頭痛？それとも熱？生理？…ではないよな』

「あたま痛いの」

『そっかそっか。お薬は？もう飲んだ？』

「……飲んでない」

『もー、なんで飲んでないの』

頭痛薬を求めてリビングへ向かおうとすると聞こえた「待って」という彼女の小さい声。

『ん？どうした？』

「あのね、たっちゃんがギューってしてくれたら治るから…こっちきて？」

ちょっ、その顔でそれは反則だろ。

目をうるうるさせた大好きな彼女に上目遣いでお願いされて断れる男がいるならここに連れてきてくれ。

『しょうがないなぁ〜』とか言いながら、彼女のことを抱きしめた俺の顔はきっとゆるゆるだ。

そのまま背中をポンポンしていると赤ちゃんのように腕の中で寝てしまった彼女。

『おやすみ。明日は元気なお前に会えますように』

彼女のおでこに唇を落とした。

Fin

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紫色の表紙のテーマは【薬よりも】です。

体調が悪い時に寄り添ってくれる彼氏がいたら最高ですよね。

弱っている時こそ、彼の愛が染みそうです。笑