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第8話 ページ8
連れてこられたは
いいものの飛雄は無言。
何をしたかったんだ……。
どうせ『嫌い』って言ったことに
対してでしょ。
バレーの事言ってた半分それ以外半分。
面倒くさいな…。
「ねぇ飛雄
用事ないなら帰るけど」
あえて切り出してみる。
「……………A、何部入った？」
「聞こえてたんじゃないの？
美術部だよ美術部」
盗み聞きしておいて聞き返すとは
どういう要件だ……。
「何でバレー部じゃねえの？」
同じ質問……。
私は中学からバレーを始めて
まぁ必然的にたまに飛雄の練習に
付き合ったりしていた。
その時はまあ、うん。
結構バレーにのめり込んでた。
「だからさ、嫌いなんだって」
「例えAでもバレーの事悪く言うのは
許さねえよ」
……高校バレーに入りたて、
教頭のヅラをぶっ飛ばす原因にもなって
終いにはセッターの道も危うくなってた飛雄に
言われる筋合いはないのだが…。
「別に悪く言ってる訳じゃないよ
嫌いなんだってば」
そう言うと、バァンと机を叩いて
こっちを睨む。
『それが悪く言ってるってことだよ』
とでも言いたげに。
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