烏野高校排球部はこうでないとね３

黒尾�鶤 ページ11

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“鉄”




　と






“刀”









何にも形を変えられる鉄の目標を
なぜ“刀”にしたのか









それは









“１つの思いを貫けるように”









揺るがない決意を象徴するものとして
母親が選んだからだ









その話を聞いた兄貴は
気に入ったらしく






優『この名前付けてくれてありがとな！』



なんて、何回も母親に言っていた









.









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そんな温かい思い出とは裏腹に





“現在”はとても残酷で









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優「お………ぅ……」








俺の頭を撫でていた手が




するりと落ちた









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黒「優刀兄!!!!
　 優刀兄!!!!」




何度呼んでも返ってこない返事









父「うるせぇぞ!!!!」





兄貴の血で赤く染まった棒を
振りかざす









とっさに兄貴を抱きしめる力が
強くなった









.









ギュッと目を瞑る









.









‥





いつまで経っても痛みはない









顔を上げると









母「優刀!!!!鉄朗!!!!」





涙を流しながら叫ぶ母親と


警察に取り押さえられる父親が目に映った









.









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黒「優刀兄、優刀兄！
　 お母さんが来てくれたよ!?

　 なぁ！

　 優刀兄!!」








体を揺すっても
くたっとして動かない兄貴









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声がでなかった








.








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解ってたんだ









.









.









母「優刀……!!」







黒「なぁ、優刀兄

　 起きろよ

　 寝てる場合じゃねーぞ！
　 今度、部活の最後の大会って
　 言ってただろ？

　 レギュラーだから試合見に来いよって


　 なぁ

　 優刀兄…!!」









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次第に冷めていく兄貴の体









そう








解ってたんだ








兄貴はもう、








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死んだんだってこと









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