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「で、納得行ってんの？」
拓哉がその大きな目をさらに見開いて聞いた。
どうやら彼はフォーメーションに納得がいっていないようだ。順位は多少気になるが、後列の端は目立つし大きく踊れるし、大光に不満はなかった。
「道枝くんは？」
「…まあ、実力足りひんって、分かってるし」
「みっちーったら、まーたそんなこと言って。食わないならそのハンバーグちょうだい」
駿佑は大光にやらんでと言い返し、肉塊にフォークを突き刺した。
「…僕は納得いってへんわ」
「自分の位置に？」
「ちゃうよ。佐々木くんに」
「ふーん？優しいね」
「ううん、逆」
拓哉の口調と顔つきが変わった。
爽やかな好青年だと思い込んでいたが、案外そうでもないのかもしれない。
「なんや自分失礼やな。なぁ？大光、食べ終わったら帰ろ」
「え？俺disられてたの？」
「ほんま鈍いな！踊れてへんって言われたようなもん！」
「いや、違う」
拓哉は不敵に笑った。駿佑が拓哉を敬遠している理由が分かった。話がまどろっこしい。もっとわかりやすく喋ってほしい。
「…何が？」
「ダンスは本物。キッズ時代は東京1位、中学生で3年連続全国大会出場。この前あったデカめのコンテストでも優勝してる」
「えぇ、詳しいね。俺のファン？」
「ううん。ちょっと、パブサさせてもらっただけ」
パブサって何？と駿佑に目で聞くと、彼も分からないと言うように大光を見つめ返してきた。
「…まぁ、やから実力枠やと思ったけど、違ったな。佐藤龍我も審査受けとらんって聞いたけど、まだおったんやな」
「…え？俺、審査受けたよ」
拓哉はぽかんとする2人の前にスマートフォンを置いた。
画像付きのツイートが表示されている。
「佐々木くんさ、作間龍斗の知り合いやろ」
拓哉が画像をタップする。
過去の楽屋密着映像に映り込んだ大光がキャプチャされた画像だった。無論大光の顔はモザイク処理されているが、背格好、私服が同じと指摘されている。
コンサートでもいつも関係者席に座っている、と証言するツイートも見られた。
「いくら活動休止や言うても、親友を20人の中に捻じ込むくらいならな」
「ちが…、オレは自分の力で…！」
「…あのさ、こっちは本気でアイドルになりたくてやってんねん。仲良しゴッコに邪魔されたら敵わんわ」
拓哉はそう吐き捨て、千円札を置いて店を出て行った。
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LIKKA(プロフ) - みよさん» コメントありがとうございます…リトかんハマりかけてます。初っ端からクセの強い役で申し訳ないです（笑） (2020年8月7日 1時) (
レス) id: 39c1d8fd7b (このIDを非表示/違反報告)
みよ(プロフ) - まさかのにしたくの登場に興奮しています笑 (2020年8月7日 1時) (レス) id: 9238d6c588 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LIKKA | 作成日時：2020年8月6日 21時
