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紫耀がタブレットの中の第1回投票結果というファイルをタップする。
大光の名前の横に2と記されているのは、候補者20人中2番目に多くの票を獲得したという意味らしい。
「えぇ…」
岸くんは大きなため息をついた。よりによってなぜ。
目立ってたといえば目立ってたが、あれじゃまるでR-1ではないか。それともお笑いブームでも来てるのか。
岸くんにはサッパリ分からない。
「公開オーディションなんてやめよぉよ〜。ねぇ、紫耀くん」
既にかなり酔っている優斗がそう言いながら、いつもの葉巻を吸っていた紫耀にしなだれかかる。紫耀は苦笑した。
「優斗は嫌なのか」
「嫌ってわけじゃないけど、どーせヤオチョーじゃん。最終的には東雲さんのオキニがメンバーになるんらし、意味ないじゃんっ」
「落ち着けって。まあ、そうなるだろうけど」
公開オーディションと言いつつ、公正な審査が行われているわけではないことは岸くんも紫耀から聞いた。
事実、最終候補の20名のうち半分以上は既にどこかの事務所に所属するタレントらしい。
「もう、優斗たちはこの子らに会ったのか？」
「ううん。5〜6人になるまで会わないんらって」
「じゃあ、随分後なんだね」
「どーだっていーよ。どうせ佐藤龍我っしょ」
「本当にそう？ならいいけどさぁ…」
話を聞く限り、龍斗がアイドルという人形から人間に戻れていた瞬間とは大光と2人きりの時だけで、岸くんの部屋にはメンバーがいつ来るか分からないから、結局あまり心が休まることはなかったのだろう。
たまに訪ねてくれていたのはきっと、たまには顔見せてねと言った岸くんへの優しさなのだ。
大人の事情と忖度、嘘だらけの世界で大光が傷付くこと同じくらい、龍斗が人間に戻れる場所が無くなることを岸くんは案じていた。
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LIKKA(プロフ) - みよさん» コメントありがとうございます…リトかんハマりかけてます。初っ端からクセの強い役で申し訳ないです（笑） (2020年8月7日 1時) (
レス) id: 39c1d8fd7b (このIDを非表示/違反報告)
みよ(プロフ) - まさかのにしたくの登場に興奮しています笑 (2020年8月7日 1時) (レス) id: 9238d6c588 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LIKKA | 作成日時：2020年8月6日 21時
