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夜までダンスに明け暮れ、家に帰ってからしっかりとゲームもする大光に待っているのは寝坊である。
「ぶえええええマッジで遅刻！！かーちゃん朝ごはんなに！！」
「急いでても食い意地だけは張ってるんだから」
母親が呆れながら大光の口にロールパンを突っ込む。
「あ、そうそう。龍斗くんのコンサート、当たってたわよ」
「ほぁ！？」
「なんか、凄い人気らしいよ〜。よかったね」
「ふぇ、ひふようへえよぉ」
「何？」
大光はロールパンを慌てて飲み込んだ。窒息寸前で牛乳が出てきて、母親のお見通しっぷりに恐れ入る。
「必要ねーよ、作ちゃんが取ってくれんだから！」
「えぇっ！？振り込んじゃった。まあまあ、2回行けば良いじゃない。ね？」
大光はまあ、それもそうかと納得し、そして寝坊していることを思い出してダッシュで廊下を走り出した。
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「ほー、これが噂の天井席ってやつか！」
「ちょっ、怒られるぞ！」
黎の制止もむなしく、大光は開演前から周りの女性ファン数名に眉を顰められたのだった。
いつもは龍斗が取ってくれる関係者席なのだ。今回も千穐楽である明後日の公演を抑えてくれたらしい。
しかし限られた枚数しか無いので、秘密ねと龍斗に言われている。だからかーちゃん応募しちゃったんだな、かーちゃんには言っとかなきゃ、と大光は反省した。
「てか、良いの？お母さん」
「いーのいーの。俺のかーちゃん、若すぎてザイアク感あるとか言って来ないから」
「でも、結構いろんな歳の人いるけどね…」
黎の言う通り、会場の多くを占めているのは女性だが、決して10代20代ばかりではなかった。50代くらいに見える人たちも少女のようにはしゃいでいる。龍、といううちわを持った人を見つけては、大光はよっしゃとガッツポーズした。
5人のメンバーがワイヤーに吊られて出てくると、全く知識がない中大光に引っ張られてきた黎は「どれが作間って人？」とキョロキョロする。
「え、ほらほらあれ。スタイル良くて顔ちっちゃい」
「んなん全員じゃねぇか！」
「えー、わかれよ。黒髪の！」
「ああ！ドラマ出てたわ」
楽しげな黎はもう放っておき、大光は龍斗を眺めた。
不安定な空中にいても、華麗に舞う彼は芸術作品のようだった。
ふと、龍斗がこちらを見る。
目が合った気がしたが、だいぶ遠いしまさか気付いていないだろう。大光は周りのファンの真似をしてキャーッと手を振って見せた。
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LIKKA(プロフ) - →いつも励まされております。これからも未熟ですが楽しんでいただけたら感無量です。 (2020年5月28日 0時) (
レス) id: 39c1d8fd7b (このIDを非表示/違反報告)
LIKKA(プロフ) - 呑さん» いつもありがとうございます！また勿体なきお言葉を…岸くん確かに何気に初ですね、今回メンカラ紫祭りです。アイムドール、本当にすみませんでした。続き書こうと思っていたのですが事情があってちょっと変化させました。それでも楽しんでくださって→ (2020年5月28日 0時) (レス) id: 39c1d8fd7b (このIDを非表示/違反報告)
呑(プロフ) - LIKKAさんのお話は全部苦しいくらいに好きで好きで仕方ないのですが、このお話本当に大好きです。個人的にLIKKAさんの初岸くんに歓喜しております。アイムドールもドキドキしながら読んでいたので、そのドキドキを拾って頂いた気がしてます。大好きです！！！ (2020年5月27日 23時) (レス) id: 2d1b1a1819 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LIKKA | 作成日時：2020年5月23日 1時
