99話 混ざる感情 ページ6
瑞希side
瑞希｢…監督、僕と野坂の交代をお願いします｣
そう言って手を挙げればみんなはザワつく。
灰崎｢どういう風の吹き回しだ｣
ヒロト｢野坂の登場に怖気付いたのか？｣
瑞希｢違うね。ボクの持っていた氷砂糖が全部なくなった。このまま出たとしても直ぐに倒れる。だから交代を申請する｣
趙金雲｢いえ。野坂くんは不動くんと交代です｣
瑞希｢………｣
趙金雲｢それと、貴女にはこれを｣
そう言って監督はボクの手のひらに小さな飴玉をコロリと乗せた。
瑞希｢これは…｣
趙金雲｢これ一個で後半戦フルに出れますよ？｣
瑞希｢……感謝します｣
そう言って食べる。
瑞希｢っ！…甘い…何これ…｣
甘くて美味しい…。他の人に取ったら甘過ぎて胸焼けすると思うけど、味があんまり感じなくなって来た僕にこの甘さ…後半フル出られる。
趙金雲｢それではその飴との交換条件です｣
瑞希｢だろうと思った。で？何？｣
趙金雲｢貴女の本当のサッカーで皆さんの度肝を抜くようなシュートを打ってください｣
瑞希｢……なんだ、簡単じゃん。想像と違った｣
本当のプレー…
何年ぶりなんだろう…上手くやれるかな？
心は壊れないかな？
一人でできるかな…？
不安が募る。
趙金雲｢何を想像していたのですか？｣
瑞希｢ボクの正体をみんなに教えろ｣
趙金雲｢今皆さんにバラしましょうか？｣
瑞希｢止めてよ？あんたの命を保証しないからな｣
イミゴの声で軽く耳打ちする。
趙金雲｢冗談です｣
瑞希｢お前のそういう所が嫌いだな。俺は｣
趙金雲｢まぁまぁ。それでは行ってきてください？｣
瑞希｢分かってる。でも、その代わり僕の願いも聞いてくれよな？｣
そう言ってボクはフィールドへ上がる。その時に監督から了承の声が聞こえた。
ベンチを見ればみんなは怪しそうに監督を見る。それはそうだよね。僕の正体を知ってて隠してるんだから。
これの次のサウジアラビア戦が終われば…僕は消えよう…。あと少し辛抱だよ…舞桜…。ごめんね…本当に…。もうすぐさよならだからね……
瑞希｢…泣いちゃダメ…ボクにはその資格がない…｣
そう言ってぐっと堪えてフィールドを見る。
【空虚のマリオネット】…。昔の二つ名……。
本当の自分…
混ざっていくこの感情が心を壊す…
下手すれば僕はただの人形になる…。
それでもいいや…
でもまずはお手並み拝見だな？
【戦術の皇帝】さん？
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咲夜♪(プロフ) - 雫(ｼｽﾞｸ)さん» 今忙しいので……時間がある時に読ませていただきます (2019年5月25日 19時) (
レス) id: dd598bec6b (このIDを非表示/違反報告)
雫(ｼｽﾞｸ) - 咲夜♪さん» はい。 咲夜♪さん、良かったら読みに来てください。 (2019年5月25日 19時) (レス) id: effc3bbfee (このIDを非表示/違反報告)
咲夜♪(プロフ) - 雫(ｼｽﾞｸ)さん» ありがとうございます！頑張りますよー (2019年5月25日 19時) (レス) id: dd598bec6b (このIDを非表示/違反報告)
スイジュ(プロフ) - 雫(ｼｽﾞｸ)さん» 出来たら行きます (2019年5月25日 17時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
雫(ｼｽﾞｸ) - スイジュさん» はい。 スイジュさん、良かったら読みに来てください。 (2019年5月25日 17時) (レス) id: effc3bbfee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲夜♪＆スイジュ x他2人 | 作成日時：2019年5月22日 7時
