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桜と入学式、なんて昔の話だと思う。
最近は、入学式をする頃にもう桜は散りはじめているし、むしろ葉緑のイメージが強い。
涼「瑞稀ー！」
瑞稀「涼、遅い」
涼「ごめんごめん、寝坊した！」
瑞稀「はぁ、それで大学卒業出来るのかよ………」
涼「入学式に卒業の話するのやめてくれるー？」
スーツに身を包んで入学式の会場に涼と向かう。
親が来ている家もあるけど、俺たちの親は仕事があって来られなかった。
涼「あっ！ねえ、入学式の看板の前で写真撮ろうよ！」
瑞稀「はいはい」
看板だけのために列に並んで、順番が来るのを待つ。
携帯をいじっていると、周りからヒソヒソと声が聞こえた。
「ねえ、あのふたりカッコよくない？」
「何学部なんだろう？イケてるし経営かな？」
「同じだといいなあ」
「話しかけてみる？」
こうやって騒がれるのは慣れた。
でも、俺たちの女の子の基準はいつでもAで。
A以上の女の子はいなかったし、見つけようとも思わなかった。
「あのぉ、」
後ろに並んでいた女の子ふたり組が声を震わせながら俺たちに声をかけてきた。
涼「ん？なあに？」
………こういうときに、興味もないくせに優しい顔を出来るのは涼の才能だと思う。
俺は基本無愛想だから、大体怖がられるけど、涼はいつもニコニコしてて、フレンドリー。
真逆だからこそ、19年も一緒にいられるんだとおもう。
「学部………どこですか？」
涼「天文だよ」
「は？！………え、天文？」
女の子たちは、驚いて、固まっていた。
………まあそうか。天文はウチの大学のなかでも大人しいイメージだし。
涼「うん♪………星が好きなんだ」
「あ、なるほど………！素敵ですね」
涼「そう？ありがとう」
涼がにこ、と笑うと、分かりやすく顔を赤くした。
瑞稀「ちょっと、涼」
涼「ん？」
瑞稀「お前、よくそんな顔出来るよな」
涼「瑞稀が無愛想過ぎるんだよ」
むにぃ、と俺の頬を引っ張る涼の手を振り払う。
瑞稀「やめろよ」
涼「あんなに可愛かったみじゅきくんがこんな子になっちゃって俺は悲しいけど、このもちもちほっぺだけは変わらないから嬉しいよ」
瑞稀「………………俺も、あんな芋涼がこんなになっちゃって悲しいよ」
涼「それ、褒めてるじゃん」
………Aは、もう大人になった俺らをみて、気づいてくれるのだろうか。
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神ちゃん愛ing - 初コメ失礼します。涼君と瑞稀君の一途さがめっちゃ切ないし、キュンキュンします!!更新楽しみにして待ってます!! (2018年10月22日 23時) (
レス) id: bdc8cbeed4 (このIDを非表示/違反報告)
J7BR(プロフ) - めっちゃキュンキュンするし、切ないし、続きが読みたくなります！！更新頑張ってください(*^^*) (2018年10月20日 13時) (レス) id: 0f3307a83f (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - ポップコーンさん» コメントありがとうございます。たったいまポップコーンさんの作品を読んでいたのでコメント来ててびっくりしちゃいました（ ; ; ）！嬉しいです！更新がんばります。ありがとうございます！ (2018年10月11日 20時) (レス) id: a83f71fbfd (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - 涼くんの真っ直ぐさも大好きなのですが、瑞稀くんの切なさが…ぐさぐさきます…龍斗くんの闇堕ち感ハマっちゃいます！！！！更新楽しみにしています！ (2018年10月11日 8時) (レス) id: af868719a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：saku
| 作成日時：2018年10月3日 0時
