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密室に閉じ込められた俺たちは、
向かい合わせに座って、お互いにどんどん上昇する外の景色を無言で眺めていた。
………このまま無言とか、あり得ないよね。
何度か小さく深呼吸して、無駄に緊張している心を落ち着かせたあと、必死に声を絞り出した。
瑞稀「………観覧車、とか、何年ぶりってレベルだわ」
途切れ途切れにそう言うと、Aは突然話し出した俺に少しびっくりしたみたいだったけど、ゆっくりと視線を外から正面の俺に移した。
「………わたしもだよ。遊園地も久しぶりだったし。楽しかったなあ今日」
瑞稀「ん、よかった」
「………瑞稀くんは、高校とかで彼女とデートで遊園地来たりしなかったの？」
思いもよらない質問に、うつむきがちだった顔を上げると、Aと目が合う。
Aから、俺の過去を聞いてきたのは、初めてだ。
瑞稀「高校………」
「うん。瑞稀くんたちが高校生の時の話………聞いてみたいなあって思って」
そう言うAの声は少し震えていて、
こんなに遠回しにしか聞けない今が、物凄くもどかしく感じた。
瑞稀「………俺も、涼も、彼女は出来たこと無いよ」
「え？………意外。凄いモテそうなのに」
………ねえ、それはどんな意味でそう言ってるの？
瑞稀「………んー、まあ、モテなくはなかったかも。だけど、俺も、涼も………忘れられない人がいたんだよね」
そういってAを見つめると、大きな瞳から涙が一粒だけこぼれた。
「そ、………なんだ」
瑞稀「………俺たちにとって、その女の子が何よりも大切で、理想で、………ずっと探して、そのためにこの大学に来たんだ」
また、一粒。
俺たちの視線は、絡まったまま離れない。
瑞稀「ずっと会いたくて、」
「………やめて」
瑞稀「何がなんでも、次会ったらもう絶対に離さないって決めて、」
「………瑞稀」
瑞稀「これからは、俺らが守るって涼とふたりで誓ったんだよ………A」
止められない想いに、言葉は自然と溢れていた。
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神ちゃん愛ing - 初コメ失礼します。涼君と瑞稀君の一途さがめっちゃ切ないし、キュンキュンします!!更新楽しみにして待ってます!! (2018年10月22日 23時) (
レス) id: bdc8cbeed4 (このIDを非表示/違反報告)
J7BR(プロフ) - めっちゃキュンキュンするし、切ないし、続きが読みたくなります！！更新頑張ってください(*^^*) (2018年10月20日 13時) (レス) id: 0f3307a83f (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - ポップコーンさん» コメントありがとうございます。たったいまポップコーンさんの作品を読んでいたのでコメント来ててびっくりしちゃいました（ ; ; ）！嬉しいです！更新がんばります。ありがとうございます！ (2018年10月11日 20時) (レス) id: a83f71fbfd (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - 涼くんの真っ直ぐさも大好きなのですが、瑞稀くんの切なさが…ぐさぐさきます…龍斗くんの闇堕ち感ハマっちゃいます！！！！更新楽しみにしています！ (2018年10月11日 8時) (レス) id: af868719a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：saku
| 作成日時：2018年10月3日 0時
