恋愛対象外

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うちのクラスのアンカーは優斗。

橋本くんと、作間くんもアンカーらしい。




リレーは、他の競技の順位を総合して、1位から6位まで、7位から12位まで、13位から18位までの順位ごとに、男子3人女子3人で競技が行われる。




言わば、リレーによって今までの順位が変わるっていうこと。


6位だったのに、リレーで勝てば1位になれるし、逆もある。



そのため、リレーのプレッシャーは何よりも大きい。




わたしたちのクラスは現状3位。
橋本くん、井上くんのクラスは4位、作間くん猪狩くんのクラスは6位。



みんな、同じ組で勝負することになる。



ドキドキしていると、13位から18位の組のリレーが始まった。





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「次は、1位から6位のリレーです」




放送の声に、グラウンド中が盛り上がる。



自分が走るわけでもないのに、心臓がうるさくて、ぎゅっと服を握りしめた。






ピストルの音でスタートを切った6人。

最初は互角だったものの、3人目にバトンが渡ったあたりで、わたしたちのクラスと橋本くんたち、作間くんたちのクラスが抜け始めた。




「一希！がんばれ！」



3走目の一希は、ぐんぐんと後ろとの差を開いていき、2位になった。


1位は橋本くんたちのクラス、3位が作間くんたちのクラス。



きっと、この3クラスの勝負になる………




4走目に、井上くんと猪狩くんがスタンバイしていて、女の子たちの歓声がさらに大きくなった。




ふたりが、声を掛け合っているのがみえて、がんばれ、と心のなかで呟く。




3走の女の子たちからバトンが4走の男の子たちに渡る。




3位だった猪狩くんは、まるで何かを履いているかのように2位のわたしたちのクラスに近づいていく。




1位をキープしたまま、井上くんは5走の女の子にバトンを渡した。




順位が変わることなく、だけど、確実に距離は縮まって、ついにアンカー対決となった。




ほとんど同時にバトンが渡り、橋本くん、優斗、作間くんが走り出した。




会場のボルテージは最高になって、いろんなところから3人の名前が叫ばれる。





アンカーは2周という特別ルールのなか、1周目は特に順位も変わることなく終わった。




そして、2周目。




ちらりと後ろをみた優斗が、最後の力を振り絞って、外側に飛び出して、1位の橋本くんを抜かした。




………！

いけ、そのまま！



ぎゅっと手を握って、勝利を願った………





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