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優斗「珍しいじゃん」
「何が?」
優斗「Aが後輩といること」
傘をくるり、と回すから水滴が落ちる。
それでもわたしが濡れないのは、優斗の右肩が大きく傘から出ているから。
ヘラヘラしているように見えるけど、なんだかんだ優しい。これで年上だったら好きだったかも。なんてね。
「だって………仕事だもん」
優斗「うわ、ドライだなあ。見た?あの子の俺が来たときの顔。察してやれよ〜」
「顔?なに言ってるの」
優斗は苦笑いして、カワイソウ、と呟いた。
優斗「つか、あのこ、あれじゃね?騒がれてる1年」
「え?優斗、作間くんのこと知ってるの?」
優斗「や、直接は知らないけど。あのルックスだし、入学した時女子たちが騒いでたよ」
「へえー………」
優斗「ほんとおまえ、そういうの鈍いよな」
あのルックス、と言われて作間くんを思い出すと、自然と顕嵐先輩が出てきて………にやける。
優斗「なーににやけてんだよ」
「いや作間くん………さっきの男の子さ、顕嵐先輩に似てると思わない?」
優斗「………あー、言われてみれば?」
「だよね!?ほんとびっくりしちゃった」
優斗「でも、どうせあれだろ?」
年下は無理。
そういって、優斗は呆れたように笑った。
「………あ。そうだ。優斗の後輩にさ、橋本涼ってこと、井上瑞稀ってこ、いる?」
優斗「橋本………井上?いや、野球部にはいないけど」
「………だよねえ、野球部ぽくなかったしなあ」
優斗「Aのなかで後輩ブーム?」
「なわけ。わたしの名前知ってたんだよね。誰かなあ」
優斗「………後輩のなかで、Aがブームだったりして」
「やめてよ」
優斗のほうに傘を傾けると、つめた!と大袈裟に騒ぐ。
………作間くんは、傘を持ってるのだろうか。
ぼんやりとそんなことを考えながら、優斗のバカみたいな冗談を聞いていた。
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作間ナナコ - こんなに胸がときめく恋愛小説ははじめてです。HiHi Jets5人とその他の登場人物との関係性や、主人公が見る景色、感情全てが自分の思いと重なり、感動しました!特に甲子園のシーンは気持ちが入って思わず涙が出てしまいました。この小説に出会えてよかったです! (2019年4月4日 2時) (レス) id: 012e34ef65 (このIDを非表示/違反報告)
HiHi Jetsとsexy美少年が大好きな女の子 - 作ちゃんとのデートとかマジで最高じゃん!!しかもゆうぴーは私の幼馴染で中学生の頃にゆうぴーが私のことが好きで、でも私は顕嵐くんのことを憧れててでも、作ちゃんが私のことが好きで、祭りに誘ってくれてそれで何日か経った後に作ちゃんが告られなんて幸せものなの (2019年1月26日 17時) (レス) id: 223725d32c (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - Melody.*☆さん» コメントありがとうございます。作間くんのかっこいい部分と可愛い部分を引き出せたならよかったです!新作も頑張ります。ありがとうございました! (2018年9月20日 0時) (レス) id: a83f71fbfd (このIDを非表示/違反報告)
Melody.*☆(プロフ) - 完結おめでとうございます!!主人公の子に一途に恋する龍斗くんが本当に可愛かったし、カッコ良かったです!!素晴らしい作品に出会えて良かったです!!新作も楽しく読ませていただきます!! (2018年9月19日 22時) (レス) id: c3f50f20db (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - 姫華さん» コメントありがとうございます。たくさん褒めていただき、とっても嬉しいです!励みになります。これからも頑張ります。ありがとうございました! (2018年9月19日 1時) (レス) id: a83f71fbfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:saku | 作成日時:2018年9月8日 13時