赤の癒しの姫 (ページ6)

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Episode4 ページ6

ｰEpisode4ｰ

そして､みんなでバスを降りた

美咲｢うわっ！！すげぇ！！｣

すごく広く綺麗な草原が広がっていた
それを見た美咲や鎌本やらは
すごくはしゃぎ走って行った

アンナもとてもウズウズしていた
Aはそれに気づき

A｢アンナ､行ってきていいんだよ？｣

アンナ｢！…うん､行ってくる｣

美咲たちの後を追うように小走りで走って行った
Aはその背中を嬉しそうに見つめていた

出雲｢あんま遠くに行ったらアカンでー!!!!!!｣

とオカンのような事をみんなに聞こえるような
大きな声で叫んだ
みんなそれが聞こえたようで
“はーいっ！！”と大きく手を降りながら応えた

A｢みんな嬉しそう｣

出雲｢Aは行かんのか？｣

A｢うん､僕はここにいるよ｣

多々良｢あ､じゃあ久しぶりにAの歌聴きたい｣

A｢じゃあ､多々良弾いてよ｣

多々良｢うん､ギター持ってきてて良かった！｣

A｢尊､尊は僕の膝で寝ててね｣

Aはその場に座り
尊はそのAが座ったのを確認し
Aの膝に転がった

多々良｢さ､準備出来たよ｣

A｢うん､分かった｣

多々良はそれを聞きゆっくり弾き始めた

A｢…目を閉じればそこには沢山の宝物
ひとつひとつ大事に宝箱にしまう
だって､無くしちゃいけないから
とっても大事だから…大切にしまうんだ♪

寂しくなったり､悲しい事があったら
それを取り出して紛らわす
でも､今の僕にはそんな事は必要ない
…だって…♪

目の前に僕を必要としてくれる人が
僕に大切な居場所をくれた人がいるから
だから､僕にはもう必要ないんだ
宝物は宝箱に大切にしまうんだ
これからも沢山増えていく♪

心の中にはいつもあたたかい赤が広がる
僕の心にぽかぽかと広がっている
この赤は僕の生きる証なんだ
僕が生きているという証なんだ♪

ずっと独りだった僕に手を差し伸べてくれた
とってもあたたかい手を…
僕は一生忘れないそのあたたかさを
その手を大きさを…♪｣

Aは歌いながら尊の頭をそっと撫でていた
出雲はAの歌を気持ち良さそうに聴いていた
多々良も弾きながらとても幸せそうな顔をした

アンナたちもAの歌を聴いていた

Aの歌声はとても綺麗だった
そしてその歌は風と共に草原へ広がった
その音色は誰の心をも温かく包み込んだ

これは少女自身が作った歌
自分の体験の歌

切ないようでとても温かい

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オリジナルの歌です…すみません