赤の癒しの姫 (ページ3)

今日:20 hit、昨日:1 hit、合計:87,673 hit

Episode1 ページ3

ｰEpisode1ｰ

ここはある街の小さなBARの2階
カーテンの隙間から差し込む光で目を覚ます少女

そしてそこへ真っ白な髪をした少女が
小さな手で“コンコンッ”とノックして入ってきた

アンナ｢…(人1)朝だよ。｣

A｢ん…んん…アンナ…？｣

身体をゆっくり起こしアンナを見つめ
ふんわり微笑むと

A｢おはよう…アンナ｣

アンナ｢おはよう、(人1)｣

アンナはAに優しく微笑み返し
“下で待ってるね”と伝え1階へ降りていった

A｢………｣

じぃっとカーテンの隙間から差し込む光を見つめ
ゆっくり立ち上がり着替え始めた

いつも通りの服を着てブーツを履き
のんびりとAも下へ降りていった

それに一番はじめに気付いたのは
BARのマスター

出雲｢お、A、やっと起きたんか？
おはようさん｣

A｢ん…出雲…おはよ…｣

Aは朝がとても弱く
一応今起きてはいるがぼーっとしている

多々良｢相変わらずAは朝が弱いね
毎朝本当に辛そうだよ｣

A｢…へーき…｣

そう言いつつもふらふらとしていた
そしてふらっとして階段から落ちそうになり…
それを尊…“赤の王”が後ろから抱きとめた

尊｢…気をつけろ…｣

A｢…尊…ありがとう…｣

Aはそう言って尊にふんわり微笑んだ
仕方が無いと思った尊はそのままAを担ぎ
下まで下ろしソファーに座らせた

出雲｢毎度､毎度…ほんま怖いわ…｣

A｢ごめん…出雲…｣

“ごめん”と言いながらもうとうとするA

アンナ｢…(人1)…？｣

A｢…ん…んぇ？｣

出雲はその光景を見て“ホンマちゃんと起きぃや”
と言いつつ苦笑していた

“チリンチリン”と言う音と共に元気な“ちわーす”と
大声を出して入ってきた少年にびっくりするA
その後にぞろぞろと何人か入ってきた

“これで少しは目覚めたかな?”と
出雲､多々良､尊､アンナは思った

A｢…美咲…おはよう…｣

美咲｢お！A!!今日はちゃんと起きたんだな！
はよー！｣

A｢…アンナが起に来てくれた…｣

アンナ｢(人1)､まだ眠そう。｣

A｢ん…でも､そろそろ起きるよ…｣

そしてそんなAを見越してか
出雲はAに“ほれ”と紅茶をテーブルに置いた

A｢…あ､いつものやつだ…ありがとう｣

そう言ってそっと手に取りカップに口を付け
一口飲み目を覚ます…

そんな毎日…Aはとても幸せだった

next