275(nishijima) ページ40
○nishijima said
西『…さくら？』
何も言わないさくらに思わず声をかければゆっくりと顔を上げる。
相変わらず不安そうな肩を大丈夫だって、と叩く。
マ「社長が出張中で今日はどうしても会えないので明日の夜、ミーティングをします。それまで反応は一切なしで。」
あ「…もうこれ発売されてるんですか？」
マ「今日からです。」
そうですか、と掠れた声で答えるさくら。
マ「確かに西島さんの言う通りAAAファンの皆さんにはそこまで大きな影響はないかもしれません。でも七瀬さんは今ドラマの出演でかなり知名度が上がっています。AAAをよく知らない人にも注目されています。悪い影響は必ずある、と思っていて下さい。」
西『そんな言い方しなくても、』
マ「事実です。」
俺の言葉を遮ってまっすぐ俺たちを見るマネージャー。
いつもより強い口調の思わず言葉が詰まる。
マ「七瀬さんはドラマのオファーがきてます。映画の話も頂いてますよね？それが白紙になるかもしれないんですよ？」
真っ青な顔でマネージャーを見つめるさくら。
マ「西島さんはやっと掴んだドーム公演。ファン全員が誰との絡みだって許せるわけじゃないんです。ライブとプライベートは違うでしょ？もっと自覚して下さい。」
マネージャーの言葉でやっと少しだけまずいのかもしれない、という思いが湧く。
メンバーとの絡みなんて当たり前。
しかも2人にそんな事実はなく、その日はメンバーと一緒だった。
何が悪いのか分からない。
そんな気持ちでいたけど。
女優という道を進み始めたさくら。
イメージは何より大切だ。
AAAは知らないけど女優七瀬さくらなら知っている。
そんなファンも増えるはずだ、と
言ったのは自分自身だ。
さくらの足を引っ張るかもしれない。
初めて心臓が音を立てる。
マ「今までだってきちんと気をつけていたでしょう？どれだけライブで仲良くたってプライベートで宇野さんとスキャンダル出たことはない。しっかりして下さい。今は大切な時なんです。」
マネージャーの泣きそうな声にさくらが頭を下げる。
俺たちは知っている。
千晃が抜けた後、6人で頑張ると決めた俺たちを
さくらが入った後、7人になった俺たちを
必死でスタッフが支えてくれたことを。
表舞台に上げてくれたことを。
7人だけでは決してここまでくることはできなかった。
276(nishijima)→←274(nishijima)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 391人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
saku(プロフ) - カワウソさん» 泣きたくなるくらい嬉しいコメント本当にありがとうございます（；＿；）嬉しくてそのコメントを何回も読みました（笑）これからも届虹をよろしくお願いします（；＿；）！！ (2018年2月27日 9時) (
レス) id: 7bf4716d7e (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - カワウソさん» 更新が不定期になってしまって申し訳ないです（；＿；）早く続き公開できるように頑張ります！もう少しお待ちください（；＿；） (2018年2月27日 9時) (レス) id: 7bf4716d7e (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - Mioriさん» 返信かなり遅くなりましてすみません（；＿；）こちらこそコメントありがとうございます！7章もよろしくお願いします（；＿；）！！ (2018年2月27日 9時) (レス) id: 7bf4716d7e (このIDを非表示/違反報告)
カワウソ(プロフ) - 全然飽きません！何回も1から読み直しています！笑 まだまだ完結は先かもと仰っていましたが、まだまだ続いてほしいのが本音です笑 更新頑張ってください！ (2018年2月26日 23時) (レス) id: ce39b06bba (このIDを非表示/違反報告)
HWJ98yGIRs5Srag(プロフ) - 続きが見たいです (2018年2月20日 23時) (レス) id: a4a7a47dac (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：saku | 作成日時：2018年1月27日 11時
