424(uno) ページ37
○uno said
宇『そういえば、さくらのオーディションってどうだったの？』
與「さあ？」
私の言葉に雑誌を読んでいた真司郎が顔を上げて首をかしげる。
せまるライブツアーオールラスト。
東京ドーム公演。
そして、私たちの記念日。
12周年。
そんな大切なライブのために今日はグループで打ち合わせ。
久し振りにメンバーとスタッフで集まるからそわそわしながらも楽しみ。
さくらに映画のオーディションの話が来ていることは本人から聞いた。
珍しく緊張していることも、どうしてもこの役を取りたいということも。
映画の中で歌える。
きっと、女優の私しか知らない人にその先も見てもらえると思う。
そしたらそれは、AAAに繋がるかもしれないでしょう。
そう言って笑ったさくらがオーディションを受けたのは確か1週間前だったと思う。
映画のオーディションなんて、私は受けたことがないからどれくらいで結果が分かるのか想像もできないけれど。
そろそろなんじゃないかな。
受かってるといいけど。
いつもより遅いさくらに嫌な予感を感じながら、それでも私には祈ることしかできない。
西「おはよー。…あれ？揃ってない？」
與「にっしーが最後やないの久し振りやな。」
日『さくらちゃんが来てないなんて珍しいね？』
日高くんの言葉にリーダーが不安そうに時計を見上げる。
さくらが遅いとき、
いつだって「何か」あった。
今日はそうじゃないと良いけど。
そんなことを思っていればドアが開く。
あ「おはよう。あれ？嘘、みんないる？」
中を覗き込んださくらがにっしーを見て慌てた顔をする。
西「ちょっと待って。俺だけ見てみんないるって決めつけるの辞めて？」
あ「にっしーより遅いなんてショックー。」
末「おはようさくら。」
あ「おはよう秀ちゃん。」
そう言って笑うさくらはいつもどおりで、
オーディションのことを聞きたいけど聞けない。
多分それは他のメンバーも同じで、
だけどさくらのいつも通りの笑顔にほっとした空気が流れる。
もしかしたらまだ結果は出てないのかもしれない。
與「今日さ、打ち合わせ終わったら、」
あ「あのね。」
真司郎の言葉を遮るようにさくらが私たちを見る。
あ「落ちちゃったの。」
ごめんね、と笑うさくらに思わず声がつまる。
優しく笑うその表情が痛々しくて心臓がぎゅっとなる。
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ましゅ(プロフ) - おかえりなさい、であっているのか分かりませんが待ってました。本当にこうやってまたsakuさんの執筆されるのが読めると思うとワクワクです。これからもsakuさんのペースで更新していってください。 (2019年8月6日 22時) (
レス) id: eadb1e86ec (このIDを非表示/違反報告)
rano(プロフ) - sakuさんのペースでこれからも頑張ってください！！ (2019年5月22日 23時) (レス) id: 84b15d4196 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 初めまして。毎日来てはいちから読み直してます！いつも感動させられてます！更新楽しみにしてます！ (2019年4月3日 19時) (レス) id: 7a71984a73 (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - さなっちさん» わ〜〜！！気づきませんでしたありがとうございます！修正しました（ ; ; ）頑張りますので完結まだぜひお付き合いください〜〜！更新遅くて本当にごめんなさい！！！ (2019年3月28日 7時) (レス) id: 62025c77a8 (このIDを非表示/違反報告)
さなっち - はじめまして。 この小説、とても共感しました。 お話の番号が395から369になっていましたが大丈夫ですか？ 続きが、すご〜〜〜〜〜く気になります。sakuさん、頑張ってください！応援してます。 (2019年3月25日 22時) (レス) id: c90a3cc57a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：saku | 作成日時：2018年6月18日 20時
