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歌う人 ページ4

「待ち合う人」の続きです


「さて……」

二人を見送ったあと私はMondoに貰った防音室にいそいそと戻っていく。
Mondoに出会って少しして、私にある習慣が加わった。

「えー、と次は……」

慣れないながらもアコギを弾く。
最近は自分なりに聞けるようになってきたから弾き語り動画でも試しに出してみようかな、なんて。

好きなことを発信できるMondoが好きだと思った。
羨ましいと思って、私も好きなことを発信してみたいと思った。
興味があったけど出来なかったことをこの際やって見ることにした。
まだまだ拙いけれど、願わくばこれがいつかあなたに届くラブレターになりますように。





【A】小さな恋のうた【弾き語り】

夢ならば覚めないで


​───────​───────​───────​───────




動画を投稿して疲れたのか、気付いたら防音室で寝落ちしてしまっていた。
ギターをしまって、防音室から出ると帰ってきていたMondoが私を呼んでいた。
寝癖と、おそらく床の跡がついているであろう私を見て目を丸くして、可笑しそうに笑う。

「そんなに笑わなくてもいいじゃない」

むっとする私を宥めるように寝癖に手を伸ばすMondoにあぁ、好きだなぁって思う。

「ヨダレの跡ついてる。
顔洗ってきたら?」

Mondoの言葉に「ウソ!?」と声を上げると「うんウソ」と返されて思わず顔が真っ赤になる。
でも、と顔についた床の跡をなぞるように指先を滑らせながらMondoは笑う。

「顔は洗っておいでよ、寝坊助さん」

その目が、唇が、私を愛しているんだと訴えている。
その視線に、一投足に私の不満はあっという間に消えてしまうのだ。

「Mondoのバカ!」

せめてもの抵抗にそう吐き捨てて洗面所に向かう。
後ろで堰を切ったように大笑いするMondoは知らないフリだ。
どうせあと3分もすれば機嫌なんて直されてしまうから。
この時の私は何気なく上げたあの動画がどうなるかなんて予想もしていなかった。

揶揄う人【sideM】→←待ち合う人



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紫藤(プロフ) - ヒヨさん» 読みづらくて申し訳ありません。カタカナまじりの時は日本語、それ以外は韓国語として話しているという設定でしたので後で加筆修正させていただきます💦 (2022年9月6日 17時) (レス) id: 3820e81fa3 (このIDを非表示/違反報告)
紫藤(プロフ) - 読む専ペンギンさん» 失礼しました 至急外させて頂きました! (2022年9月6日 17時) (レス) id: 3820e81fa3 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨ(プロフ) - 新作ありがとうございます、とても楽しく呼んだいたのですがMさんのカタカナで話されるのが少し気になります…もしよろしければ普通の表記にしていただければとても読みやすいです。これからも応援しております (2022年9月6日 17時) (レス) @page1 id: 412825c0ad (このIDを非表示/違反報告)
読む専ペンギン(プロフ) - コメント失礼いたします。二次創作になりますので至急オ.リ.ジ.ナ.ル.フ.ラ.グ解除をお願いいたします。違反になってしまいますよ。解除後はこちらのコメントを削除していただいて問題ありません。 (2022年9月6日 16時) (レス) id: 5278ac0ee2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お品書き | 作成日時:2022年9月6日 6時

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