稲荷崎の女子！高校ナンバーワンセッターさん4！

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角名side



女子はあれから順調に勝って決勝まで進んだ



少しでもAの試合の様子とかを写真に撮りたい



だってAの高校での、あのユニフォームでのバレーは今しか見れないから



これからはまた違う姿でバレーするだろうし



スマホを取り出してカメラを起動した



北｢角名｣



角｢？はい｣



北｢今日はスマホ没収や｣



角｢……は？｣



路｢スマホ通してやなくてちゃんと自分の目で見とき！！｣



尾｢せや！高校最後やねんからちゃんと見な！｣



尾｢ほら他の2年もスマホ貸し｣



なんなんだこの人ら



そんな事にこだわる人らだったか？



まぁどうせAの事だし動画は色んな角度から手に入れるか、と思いスマホを渡した



決勝戦が始まる



侑｢Aちゃんのサーブからか｣



治｢初っ端からいくんやろうなぁ｣



ﾋﾟｯ



銀｢やっば｣



1本目から相手の腕をはじきサービスエースを取る



侑｢やっぱ流石やわ！！ナイッサー！！！｣



そこからはずっと順調で



まぁ相手も決勝にあがってくる学校なので楽勝とまではいかないけど、ちゃくちゃくとポイントを取っていく



Aのトスを打つスパイカーは本当に楽しそう



角｢ほんと綺麗だよね｣



治｢そやな｣



侑｢はよAちゃんに追いつきたいなぁ｣




ここ最近こういう本番の試合を応援席から見たことは無かった



試合が被ったりするせいで、いつも結果だけ聞いたり、ちょっと見たりとか



この試合を見れば見るほど俺は中学の時の感覚になった



″強い憧れ″



最初はそんな感情だった



トスを打ってみたかった



Aみたいなバレーボーラーになりたかった



1年生からNo.1を守り抜いてきた



これが灰崎Aだ



Aに、Aさんに出会えてよかった



今の俺を作ったのはまぎれもなくAさんだ



俺とはレベルが違うと思ってた



住む世界が違うって



でも普通の高校生で



先輩らしい一面も



とても弱い面も見た



笑顔が可愛くて



とびっきり甘くて



でもたまには厳しくて



いつの間にか惹かれていて



一生側にいたいって



守りたいって思うようになった



好きだな



もうAがいないと生きてけない



そんなくらい好き

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