72. [ 後輩の女の子 ] ページ32
「お昼一緒にどうですか？」と誘われ、二人でランチに来たのはユメちゃんだ。仕事で同じプロジェクトに携わったことがなく、同じ部署だけれど殆ど絡みのなかった私たち。先日のこともあり、少々気不味い思いも抱えながら彼女と二人で向かい合わせの席に座った。
私の方が歳上だからしっかりしなくちゃいけないのに、緊張して先輩らしい振る舞いができずに申し訳ない気持ちにもなる。気の利いたネタも思い付かず、仕事の話でもしようかと思った時に口火を切ったのは彼女の方だった。
「先日は、失礼な真似をして本当にすみませんでした」
キョトンとする私。こんなに可愛らしい女の子に頭を下げさせるなんて…と周りから変な目で見られていないかという不安に襲われ「頭あげて…！」と慌てて伝える。ゆっくりと上がったその顔はちょっと泣きそうで不覚にも可愛いなと思ってしまう。
「えっと、あれかな。佐久間のこと、だよね…？」
「…はい。Aさんを嫉妬させようと…佐久間さんと色々考えて…」
「うん、聞いたよ。ユメちゃんはなんにも悪くないから気にしないで。ぜんっぶ佐久間が悪いの！」
「……私のこと、怒ってないんですか？」
潤んだ瞳で見上げられて心が傷む。彼女もずっともやもやを抱えていたのだろうかと思うと申し訳ない気持ちが強くなる。「全く怒ってないし、むしろごめんね」と伝えるとようやく笑ってくれてホッとした。
「ほんっとに、こんな可愛い後輩を面倒なことに巻き込んで最低だね佐久間って男は。あぁもう。あとで叱っておくから！本当に気にしないでね？」
「ありがとうございます…。佐久間さんって仕事はできるのに、Aさんのことになると余裕がなくなって後先考えられなくなっちゃうみたいですね」
「そうなの？」
「はい。岩本さんと出張に行かれる時とかも、すっごく荒れてました(笑)心配だから着いて行こうかな、って言い出したり。さすがに引き止めましたけど」
「…ありがとう(笑)」
「もう、大好きで仕方ないみたいです。"Aかわい〜"が口癖ですもん」
後輩の女の子にそんなこと言ってるんだ…と思うと消えちゃいたいくらい恥ずかしいけれど、自分の知らないところで自分の話をしているというのは少し嬉しかった。
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すの担 - 完結おめでとうございます！ﾞ(´∀`)また何かの機会で読ませていただけたら光栄です。これからも頑張ってください！応援してます！！！ (2022年4月8日 8時) (
レス) @page49 id: 20b86a31c8 (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - ゆさん» 二ヶ月半もの間お付き合いいただき、本当にありがとうございました！正直私も少しだけ寂しい気持ちがありますが、また次の作品を書くために胸を高鳴らせています！またお目に触れることがありましたら是非、よろしくお願いいたします！ (2021年8月21日 21時) (レス) id: a7517d1b2b (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - めぐさん» めぐさん、大好きと言っていただけたことも、幸せだと感じていただけたことも、とっっても嬉しいです。数ある作品の中から見つけていただいて、最後まで読んでくださっためぐさんもお疲れ様でした！ありがとうございました！ (2021年8月21日 21時) (レス) id: a7517d1b2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - まずは完結おめでとうございます。終わってしまった、、とちょっと複雑だけど幸せな気持ちです。更新されるたびにいつもすぐ読みにきていました。大好きなお話しでした。二ヶ月半ありがとうございました。 (2021年8月21日 6時) (レス) id: 5f09612a30 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 大好きなお話で、読んでて幸せでした！！完結おつかれさまでした！！♪ (2021年8月20日 20時) (レス) id: 19a0d7c3e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子
| 作成日時：2021年6月28日 16時
