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(岩本side)
用があって企画部のフロアに足を運んだ。
部長に書類を渡して引き返そうとしたとき、席でじーっと固まっているAちゃんの姿が目に留まる。俺のことには一切気付いていない彼女に一言声かけてから戻ろうと思って席に近づくも、まだ、気付かない。集中してんのかなー、と思ったけどどうやら違うようだった。
その視線はディスプレイに向いておらず、焦点の合わない瞳はゆらゆらと揺れながら一点を見つめていた。
………なんか、あった？
なんとなく声をかけるべきじゃないような気がしてそのまま引き返すことにした。
営業部のフロアに戻ってからもずっとさっきのAちゃんの顔が頭に浮かんで離れない。何か仕事で悩んでいるのなら力になってあげたいし、仕事じゃない何かだとしても話を聞いてあげたい。
《お疲れ。まだ会社？》
社内チャットでメッセージを送ると《岩本さんお疲れ様です。はい、まだフロアにいますよ！》とすぐに返信が来てほっとした。断られるだろうとダメ元で、もしこの後予定がないならご飯でもどうかと聞いてみると、案外すんなりと行きましょう！と返事が来たのだ。何度かこうして声をかけたことがあるけれど、いつも何かと理由をつけて断られていたから。
あ、これは彼氏と何かあったな…と察した。
「お疲れ！」
「お疲れさまです！なんか…ちょっとお久しぶりですね？」
「だね。最近一緒になってなかったもんね」
「あの案件も落ち着いてきましたもんね！」
話している感じ、いつも通りの彼女だった。でもなんでも我慢して一人で頑張っちゃうタイプのAちゃんだから、きっと無理して笑ってんだろうなぁと思う。
行きつけの小料理屋に脚を運ぶ。
やっぱり彼女はいつも通りで、もしかしたら俺の勘違いだったかなぁとも思い始める。だとしてもそれならそれでいい。Aちゃんが楽しそうなのが一番嬉しいから。
でも、やっぱり俺の勘違いではなかったようだ。
彼女の手にあるジョッキの中身が殆ど無くなってきた頃だった。不意に大きな溜息をついたのを俺は見逃していない。
「なんかあったの」
そう聞くとゆっくり俺の顔を見つめたAちゃんの目は水分を含んでさっきと同じようにゆらゆらと揺れ始めてしまった。
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すの担 - 完結おめでとうございます！ﾞ(´∀`)また何かの機会で読ませていただけたら光栄です。これからも頑張ってください！応援してます！！！ (2022年4月8日 8時) (
レス) @page49 id: 20b86a31c8 (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - ゆさん» 二ヶ月半もの間お付き合いいただき、本当にありがとうございました！正直私も少しだけ寂しい気持ちがありますが、また次の作品を書くために胸を高鳴らせています！またお目に触れることがありましたら是非、よろしくお願いいたします！ (2021年8月21日 21時) (レス) id: a7517d1b2b (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - めぐさん» めぐさん、大好きと言っていただけたことも、幸せだと感じていただけたことも、とっっても嬉しいです。数ある作品の中から見つけていただいて、最後まで読んでくださっためぐさんもお疲れ様でした！ありがとうございました！ (2021年8月21日 21時) (レス) id: a7517d1b2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - まずは完結おめでとうございます。終わってしまった、、とちょっと複雑だけど幸せな気持ちです。更新されるたびにいつもすぐ読みにきていました。大好きなお話しでした。二ヶ月半ありがとうございました。 (2021年8月21日 6時) (レス) id: 5f09612a30 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 大好きなお話で、読んでて幸せでした！！完結おつかれさまでした！！♪ (2021年8月20日 20時) (レス) id: 19a0d7c3e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子
| 作成日時：2021年6月28日 16時
