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佐久間の部屋を飛び出してから何度かスマホに目をやるけれど着信もメッセージも何一つとして来ない。陽は沈みきり、辺りはもう真っ暗になっていた。
普段の佐久間なら「こんな時間に女の子一人で出歩かないの！」なんて小言を言ってきそうなのにそれを言ってこないくらい怒っているんだろう。
せっかくの休日が台無しだ。
どうも一人で真っ直ぐ家に帰る気分にはなれず頭に浮かんだその人の名前を連絡先から探してタップした。
.
.
「おっつー」
「うっす」
無愛想な表情で現れた目黒の私服姿を見るのは大学生ぶりだ。スーツが様になっているのは勿論だけれど、白Tに細身の黒いズボンというシンプルな格好ですらモデルのような出立ちになってしまう彼の凄さに改めて驚く。
なんだかんだフットワークの軽い目黒は迷惑そうにしながらも来てくれるからこういうところに甘えてしまう。
ジョッキの中身を口に含むと喉がカッと開く感覚がして心地よい。
「佐久間さんとなんかあったんでしょ？」
「へ、なんでわかるの」
「Aさんが俺に連絡してくるの大抵そういう時でしょ」
マジで俺のことなんだと思ってんの、とため息をつく目黒。流石に今回は本気で迷惑だったかな…休日の夜だしな…と思い謝ろうとすると、「で、何があったの？」と話を聞く体勢になってくれるからやっぱり私は甘えてしまうのだ。
つい1,2時間前のその出来事をつらつらと話すと「馬鹿でしょ。ふたりとも」とバッサリ斬られてしまう。さっきは頭に血が昇ってしまい冷静になれなかったけれど、今こうして第三者に経緯を話してみると確かになんてしょうもないことで喧嘩しているんだ、と馬鹿馬鹿しく思えてしまった。でも。
「早く謝りに行った方がいっすよ」
「やだよ…あっちがごめんって言ってくれたら仲直りするけど…」
「それが一番よくない。相手もたぶん同じこと考えてるから、いつまで経っても仲直りできないんす」
本当にその通りだなぁ、とは思う。
でも勢いよく出てきてしまった手前、少ししてまた戻るなんて恥ずかしいしみっともないしやっぱり無理だ。
結局その日は佐久間に謝らず、連絡もせず、目黒と終電間際まで飲んでから家に帰った。
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すの担 - 完結おめでとうございます！ﾞ(´∀`)また何かの機会で読ませていただけたら光栄です。これからも頑張ってください！応援してます！！！ (2022年4月8日 8時) (
レス) @page49 id: 20b86a31c8 (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - ゆさん» 二ヶ月半もの間お付き合いいただき、本当にありがとうございました！正直私も少しだけ寂しい気持ちがありますが、また次の作品を書くために胸を高鳴らせています！またお目に触れることがありましたら是非、よろしくお願いいたします！ (2021年8月21日 21時) (レス) id: a7517d1b2b (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - めぐさん» めぐさん、大好きと言っていただけたことも、幸せだと感じていただけたことも、とっっても嬉しいです。数ある作品の中から見つけていただいて、最後まで読んでくださっためぐさんもお疲れ様でした！ありがとうございました！ (2021年8月21日 21時) (レス) id: a7517d1b2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - まずは完結おめでとうございます。終わってしまった、、とちょっと複雑だけど幸せな気持ちです。更新されるたびにいつもすぐ読みにきていました。大好きなお話しでした。二ヶ月半ありがとうございました。 (2021年8月21日 6時) (レス) id: 5f09612a30 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 大好きなお話で、読んでて幸せでした！！完結おつかれさまでした！！♪ (2021年8月20日 20時) (レス) id: 19a0d7c3e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子
| 作成日時：2021年6月28日 16時
