53. ページ13
ベッドの下に脱ぎ捨てられた洋服を再び身に纏う。佐久間は下着だけ身につけて「風呂溜めてくるー」と部屋を出て行った。
その間に身なりを整えて鞄を手に持ち帰る支度を整えたところで佐久間がリビングに戻ってくる。
「え？」
「ん？」
「まって帰んの？」
「うん…？」
何言ってるの、意味が分からない、とでもいいだけな表情でポカンとしている佐久間に着替えも何も持ってないことを伝える。出張から帰ったその脚で寄っただけだから、むしろ二日分の洗濯物がスーツケースに入っている状態だ。
「ならうちで洗濯回せばいいじゃん」
「でも今日の下着ないし」
「前回泊まったときのやつ、置いてるよ」
「そうだけど、んー…でも、」
「やだぁ！今日は絶対泊まってって！」
「……わかったよ」
決まりね、と言って佐久間は夕飯の宅配サイトを見始める。お泊まりする気はさらさらなかったけれど、時計を見るともう20時近くだ。このまま泊まらせてもらった方が楽か、と観念した。明日も仕事はお休みだし。「何食べたいー？」と声をかけてきた佐久間の隣に行って夕飯を一緒に吟味する。
40分後に配達予定のそれが来る前にお風呂を済ませてしまおうと話し、私が先に入らせてもらうことになった。脱衣所には律儀に小さく畳まれた私の下着の上下が置かれていて妙に照れ臭くなる。
せっかく溜めてくれた浴槽には5分だけ浸からせてもらい、慌ててお風呂を出て佐久間とバトンタッチだ。そういえばその間ずっと上裸で待たせてしまって申し訳なかったなと思い謝ると「佐久間さん風邪ひかねーから」と謎のキメ顔を輝かせながら浴室へと向かった。
すっかりご機嫌なその様子についつい笑みが溢れる。
そして帰りの新幹線の中での岩本さんの言葉をふと思い出し、佐久間に言った方がいいものなのかと頭を悩ませた。
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Twitterにて52話と53話の間の
裏エピソードをUPしています
@kyo_sn_8
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すの担 - 完結おめでとうございます！ﾞ(´∀`)また何かの機会で読ませていただけたら光栄です。これからも頑張ってください！応援してます！！！ (2022年4月8日 8時) (
レス) @page49 id: 20b86a31c8 (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - ゆさん» 二ヶ月半もの間お付き合いいただき、本当にありがとうございました！正直私も少しだけ寂しい気持ちがありますが、また次の作品を書くために胸を高鳴らせています！またお目に触れることがありましたら是非、よろしくお願いいたします！ (2021年8月21日 21時) (レス) id: a7517d1b2b (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - めぐさん» めぐさん、大好きと言っていただけたことも、幸せだと感じていただけたことも、とっっても嬉しいです。数ある作品の中から見つけていただいて、最後まで読んでくださっためぐさんもお疲れ様でした！ありがとうございました！ (2021年8月21日 21時) (レス) id: a7517d1b2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - まずは完結おめでとうございます。終わってしまった、、とちょっと複雑だけど幸せな気持ちです。更新されるたびにいつもすぐ読みにきていました。大好きなお話しでした。二ヶ月半ありがとうございました。 (2021年8月21日 6時) (レス) id: 5f09612a30 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 大好きなお話で、読んでて幸せでした！！完結おつかれさまでした！！♪ (2021年8月20日 20時) (レス) id: 19a0d7c3e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子
| 作成日時：2021年6月28日 16時
