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新幹線を降りて岩本さんと別れ、スーツケースを引き摺ったまま私は佐久間の家に向かった。
今日は土曜日だ。出掛けているかもしれない、居るか居ないかもわからない。それでも早く会ってその顔が見たいという一心しかない。
佐久間のマンションに着き、以前教えてもらったオートロックの番号を入力してエントランスを抜けエレベーターに乗り込む。
彼の部屋の前につきインターフォンを押すとドアの向こうから「はーい」と声がして、留守じゃないことにホッとする。モニターも確認せずにドアをガチャ、と開けた佐久間は私の姿を見て固まった。
「何、してんの」
「来ちゃった…」
「わぁ、Aだぁ」みたいな、明るい声を予想していたからちょっとその反応に拍子抜けだ。
「とりあえず、入って」
佐久間の冷たい声が胸に突き刺さる。顔を合わせればこの間のことなんて忘れて抱きしめ合って仲直りできるだろうという私の目論見はあっさりと崩れ、「やっぱり来るんじゃなかった」と後悔が渦巻く。
スーツケースは佐久間がすっと持ちあげて玄関にいれてくれた。そのまま振り返りもせずぐんぐんと廊下を進みリビングに入っていく背中を追う。
佐久間はテーブルの上に置かれていたリモコンを手に取り、アニメを観ていたであろうテレビの電源をぷちっと切った。
しんと静まり返った気まずい空気に耐えられず、佐久間の正面に回って彼の背中に手を回す。ぎゅっと力をこめて抱きつくと久しぶりに嗅ぐ佐久間の匂いが鼻を掠めた。
「……会いたかった」
そう呟くと、頭上からハァとため息が聞こえ佐久間もゆっくり私の背中に腕を回し優しく包み込んでくれる。それがきっと仲直りの印だ。同時に胸の中に安心感が広がりちょっと泣きそうになった。
「連絡ぐらいしろよ」
「…ごめん」
「三日間すげぇ不安だったんだぞ」
「うん…」
「心配して俺から連絡したらまた子供みたいだとかいうんだろーと思って連絡できないしさぁ」
「ごめん…」
それくらいじゃ子供みたいだなんて言わないのに。でもそう思わせてしまったのなら申し訳なくて、何度も「ごめん」と謝った。
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すの担 - 完結おめでとうございます！ﾞ(´∀`)また何かの機会で読ませていただけたら光栄です。これからも頑張ってください！応援してます！！！ (2022年4月8日 8時) (
レス) @page49 id: 20b86a31c8 (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - ゆさん» 二ヶ月半もの間お付き合いいただき、本当にありがとうございました！正直私も少しだけ寂しい気持ちがありますが、また次の作品を書くために胸を高鳴らせています！またお目に触れることがありましたら是非、よろしくお願いいたします！ (2021年8月21日 21時) (レス) id: a7517d1b2b (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - めぐさん» めぐさん、大好きと言っていただけたことも、幸せだと感じていただけたことも、とっっても嬉しいです。数ある作品の中から見つけていただいて、最後まで読んでくださっためぐさんもお疲れ様でした！ありがとうございました！ (2021年8月21日 21時) (レス) id: a7517d1b2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - まずは完結おめでとうございます。終わってしまった、、とちょっと複雑だけど幸せな気持ちです。更新されるたびにいつもすぐ読みにきていました。大好きなお話しでした。二ヶ月半ありがとうございました。 (2021年8月21日 6時) (レス) id: 5f09612a30 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 大好きなお話で、読んでて幸せでした！！完結おつかれさまでした！！♪ (2021年8月20日 20時) (レス) id: 19a0d7c3e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子
| 作成日時：2021年6月28日 16時
