第六十一話 ページ18
side小織
選手がクラスで固まりつつ退場していく中、
私はそっとその場を離れた
教師…もといオールマイトにお昼を誘われていたからだ
彼の元へ向かうべく通路を進むと、階段の付近の方を歩くオールマイトが見えた
｢待たせたねオールマ…｣
しっ、と人差し指を顔の方へやったオールマイト
どうやらお取り込み中のご様子。
彼は階段を降りて行くと、炎を身に纏う大柄な男性の方へと近付き声をかけた
私を隣に連れて。
オール｢よっ……久しぶりだね、3人でお茶しよ
エンデヴァー！｣
エン｢オールマイト…｣
成程、話を聞いていろと云う事かい？……やれやれ
エンデヴァーか……確か轟くんの親御さんだとか
会釈程度はしておこう、とエンデヴァーに分かる程度に頭を下げた
まァ無視されたけれど
オール｢超久し振り！見かけたら挨拶しとこうと思ってね｣
エン｢そうか、ならもう済んだろう。去れ
茶など冗談じゃない…便所だ失せろ！｣
オール｢つれないこと言うなよー！HAHAHA｣
エン｢ぐっ…｣
そう云い階段を降りようとするエンデヴァーを予測し一瞬で回り込んだオールマイト
ノリで私もエンデヴァーの背後を取ってみたら、少々驚かれた
オール｢君の息子さん、焦凍少年
力の半分も使わず素晴らしい成績だ。教育が良いのかな｣
何が言いたい、とエンデヴァーを纏う炎が揺れる
オール｢いやマジで聞きたくてさ、次代を育てるハウツーってのを｣
エン｢……？貴様に俺が教えると思うか？
相変わらずそのあっけらかんとした態度が癪に障る…｣
そう云われ、ごめんと謝るオールマイト
そして肩を少々ぶつけ階段をまた降りて行こうとするエンデヴァー
昼休憩が変に潰れていくなァ……
そう思いながら降りて行くエンデヴァーを見ていると、ピタリと立ち止まり
明確な意思…野望を持った瞳でオールマイトに言葉を放った
エン｢これだけは覚えとけ、“アレ”は…
いずれ貴様をも超えるヒーローにする。そうするべく……
______つくった仔だ｣
………嗚呼、彼のあの浮かない顔の理由は之か
オール｢………何を…｣
エン｢今は下らん反抗期だが、必ず超えるぞ……超えさせる…！｣
感情に呼応する様に炎が増してゆく。
オールマイトは少々言葉の意味が理解出来ないでいるようだ
…そろそろ良いかな？
｢ねェ、エンデヴァー｣
我ながら晴れやかな笑顔だったと思う
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1048人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (3月25日 1時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
ンフフ - ボクは占いツクールで読んだものの中で一番これが好きです！更新頑張って下さい！ (2022年6月21日 22時) (レス) @page45 id: 23150a6704 (このIDを非表示/違反報告)
明理(プロフ) - 終わ…？！え…？続きないんですか…？？こんなにもいいところなのに…？？？面白かったです！ (2022年5月9日 17時) (レス) @page49 id: 0be17a4bd3 (このIDを非表示/違反報告)
可燃物 - はじめまして!一気読みしてしまいました!すごい面白いです!更新無理せず頑張ってください! (2021年9月19日 23時) (レス) id: 3af77494df (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 面白いです！ (2021年8月24日 22時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：筰(さく | 作成日時：2020年6月26日 21時
